昨夏の補強が大当たり

14日にブレーメンを5-0で粉砕し、ブンデスリーガ制覇を決めたレヴァークーゼン。DFBポカール、ヨーロッパリーグを合わせて未だ無敗を維持しており、ここまでの戦いはパーフェクトだ。

今季を振り返ると、指揮官シャビ・アロンソの抜群の手腕に加え、補強が次々と大ヒットしたのが大きい。

昨夏の市場での動きを振り返ると、サウサンプトンから2300万ユーロでMFネイサン・テラ、ロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズから2050万ユーロでFWヴィクター・ボニフェイス、アーセナルから1500万ユーロでMFグラニト・ジャカ、ボルシアMGから1000万ユーロでMFヨナス・ホフマンを獲得。

テラはサウサンプトンでプレミアリーグの戦いも経験していたが、まだまだ実績の浅い選手だった。それは5大リーグ初挑戦のボニフェイスも同じだが、両者の獲得は当たった。特にボニフェイスはリーグ戦で11ゴール8アシストと躍動。このあたりはアロンソの指導力も大きいだろうが、クラブのスカウティングも褒めるべきだろう。

さらにバイエルンからはDFヨシプ・スタニシッチをレンタルで加え、ベンフィカからフリーでDFアレハンドロ・グリマルドも獲得。恐怖の超攻撃型左ウイングバックであるグリマルドは特大のヒット選手となり、レヴァークーゼンでの活躍からスペイン代表デビューも勝ち取った。3バックをベースとしたアロンソのスタイルにピッタリで、これほどの実力者をフリーで引き抜いたのは見事だ。

スタニシッチも早々にフィットし、エドモン・タプソバ、オディロン・コスヌ、ヨナタン・ター、ピエロ・インカピエらセンターバック陣をローテーションすることが可能になった。彼ら最終ラインが安定していることもレヴァークーゼンが強い理由だ。

30代のジャカ、ホフマンの2人は若手も多いレヴァークーゼンにとっては頼れるベテランで、中でもジャカはボランチとしてフル稼働した。チームの精神的支柱でもあり、ジャカの獲得も大当たりだ。

補強のヒットもあり、DFBポカール、ELを合わせて選手を巧みにローテーションできた。このまま無敗で3冠を達成できるのか。今季のレヴァークーゼン物語はまだ終わっていない。