2度のゴール取り消しも

EUROグループステージ第1戦でスロバキア代表と対戦したベルギー代表は開始早々の失点に泣き、0-1で敗戦を喫した。

2018年ロシアW杯で3位に輝いたベルギーの黄金世代と新世代の融合が期待されたベルギーだったが、スロバキアのハードワークを前に苦戦。まさかの黒星スタートとなってしまった。

そんなベルギーについて、英『Sky Sports』も触れている。同メディアはVARによって2度ロメル・ルカクのゴールが取り消されたことにも言及し、「ベルギーは呪われているのかもしれない。不運なのかもしれない」と綴っている。

一方で、「ロメル・ルカクは無駄が多く、ケビン・デ・ブライネは精彩を欠き、レアンドロ・トロサードは効果的ではなかった」とも伝えており、「4つの『ビッグチャンス』を生み出し、ゴール期待値(xG)は1.91だったにもかかわらず、ピッチ上のいたるところでドメニコ・テデスコ監督のチームは期待はずれだった」と、この試合のベルギーを評価している。

確かにルカクは数回の決定機を逃し、デ・ブライネやトロサールも所属チームの時ほど存在感を発揮することができていなかった。この試合ベルギーの攻撃を引っ張ったのはジェレミー・ドクだ。前半は右、後半は左サイドで同選手の持ち味であるドリブルからいくつもチャンスを演出していた。また最終的にはハンドで自身のアシストを取り消されてしまったものの、84分から出場したロイス・オペンダも印象にプレイを見せた選手といっていいだろう。

攻撃陣の連携やCBでスタメン出場したヴォウト・ファースとゼノ・デバストのビルドアップにも不安が残るベルギー代表。個の力で打開できるシーンもあったが、チームとして戦うという点ではスロバキアが一枚上手であった。

エデン・アザールやドリース・メルテンスもいた黄金世代から世代交代も進み、新時代へ突入しているベルギー。グループステージ突破は確実かと思われたが、このままでは危ういかもしれない。残りのウクライナ代表とルーマニア代表との試合で、この出遅れを巻き返せるか。日本時間の23日早朝4時、初戦を3-0で勝利したルーマニアとの試合は今大会のベルギーの命運を分ける試合となる。