日本の田んぼの風景やコメを食べる文化を継承しようと、栃木県那須町にあるリゾート施設で、コメが食べられるようになるまでの工程を体験できる「お米の学校」が開かれ、4月30日は宿泊に訪れた家族連れなどが田植えに挑戦しました。

「お米の学校」が開かれたのは、那須町にあるリゾート施設「星野リゾート リゾナーレ那須」です。30日は施設内にある田んぼで昔ながらの手作業での田植え体験が行われ、6家族15人が参加しました。

現代ではなかなか見られない、苗を等間隔に植えるための木製の道具を使います。田んぼの中では大人でも素早く動くのが難しいため、子どもたちは足を上げるのにも一苦労。そんな初めての田んぼの感触に戸惑いながらも親子二人三脚で果敢にチャレンジし、1時間で200本ほどの苗を植えることができました。

日本では、1人あたりコメの消費量が1965年にはおよそ111.7キログラムで、2022年にはおよそ56.1キログラムと半世紀ほどで半減していて、田んぼの面積も80万ヘクタールほど減っています。

そういった現状を地元の農家から聞いたホテルスタッフが、日本の田んぼの風景やコメを食べる食文化を継承するために、コメ作りの労力や楽しさを感じてもらおうと、コメづくりの過程を体験できる教室を3年前から開いています。

田植えが終わったあとは、昔ながらの羽釜で炊いたコメでおにぎりを握りました。