7月に開幕するパリオリンピックの競泳・日本代表に内定している宇都宮市出身の大学生松下知之選手が14日、東京都内で練習を公開しオリンピックへの意気込みを語りました。

宇都宮市出身の松下知之選手18歳。豊富なスタミナを生かした積極的な泳ぎとレース終盤での粘り強さが持ち味です。

2024年3月に行われたパリオリンピックの代表選考会で男子400メートル個人メドレーに出場し、瀬戸大也選手などを破って代表に内定しました。

松下知之選手:「出るからには一番狙いたい 優勝したい。真っ向勝負で挑めたら」

この春、宇都宮南高校を卒業し東洋大学に進学した松下選手、5月14日に大学のプールで練習を公開しました。

松下選手がパリオリンピックを意識し始めたのは2年前の高校2年生の時だといいます。

その年には栃木県内で行われた「いちご一会とちぎ国体」に出場していて、県民に圧巻の泳ぎを披露しました。

当時の松下知之選手:「地元開催というプレッシャーの中で、自分が決勝の大舞台でベストパフォーマンスで泳ぎ切れたのが、自分の中で自信になった」

松下選手を指導するのは北島康介さん萩野公介さんといった金メダリストを育ててきた平井伯昌コーチです。

平井コーチは松下選手について「代表選考会が終わってからのほうが泳ぎが良くなってきている」と期待を寄せています。

平井伯昌コーチ:「まだまだ未完成な状態できている。ここからの2カ月半で伸ばせると自信持っている」

そんな松下選手は幼いころから目標とする選手がいます。

松下知之選手:「萩野さんが栃木県から世界に羽ばたいて、五輪で金メダル取っていただいた偉大な選手なので、自分もそういうふうになれたら」

小山市出身で200メートルと400メートルの個人メドレーなどで日本記録を持つ萩野公介さんです。

この日は萩野さんが練習会場に訪れ、プールサイドからアドバイスを送りました。

松下知之選手:「萩野さんは4泳法がしっかり速くて、特に背泳ぎが速いのが萩野さんの特徴。自分も背泳ぎで萩野さんを意識して泳いでいる」

松下選手は17日に日本を出発し5月25日から始まるヨーロッパグランプリの3連戦に挑みます。

その後はスペインで約1カ月の高地合宿を行い、そのままパリに乗り込むということです。

目標は代表選考会の時に記録した4分10秒04の自己ベストを上回ること、その先でオリンピックのメダルを狙います。

松下知之選手:「パリ五輪では決勝に残っていい色のメダル持って帰れるよう頑張ります。栃木県の皆さんには日頃から温かいご声援をいただいているので、今回も応援の程よろしくお願いします」