地域でかつて盛んに行われていた蚕の飼育を通して、子どもたちに「結城紬」などの伝統文化を学んでもらおうと、小山市の義務教育学校では20日、蚕をお迎えする式が行われました。

小山市の絹義務教育学校で行われた「蚕のお迎え式」には、1年生と2年生の児童合わせて46人が参加しました。

学校がある小山市の絹地区では、かつて蚕を育てる養蚕が盛んに行われていて、子どもたちに地元の伝統文化を大切にしてもらうために養蚕や機織りなどを体験する学習が毎年行われています。

2024年は地元のJAから提供された「春嶺鐘月」と呼ばれる品種の蚕、約1500頭を学校に迎え入れました。

児童たちは元養蚕農家の野澤正義さんから餌の与え方などについて指導を受けると、早速桑の葉をやり様子を観察していました。

(児童)
「餌をあげるのを忘れたくないです」「大きくなってほしい」

学校によりますと繭になるのは約1カ月後で、1年生と2年生は学校の桑の葉を摘んで朝と昼に世話をするということです。

そして繭になったあとも、糸をつむいだり機織りをしたりする作業を他の学年が体験することになっています。

(野澤正義さん)
「子どもたちは興味津々だった。地域の伝統なので継続してもらいたい」