仮想現実・VRの技術を活用して災害を疑似体験できる車両を県が今年7月から運用を開始します。近年、災害が頻発、激甚化する中、県民の防災意識の向上につなげるのが狙いで、こうした車両の導入は全国3例目になるということです。

導入する車両がこちらです。全長がおよそ7メートルあり、トラックの荷台部分にVRを使った防災体験ルームを備えています。この部屋でゴーグルから流れる360度の立体映像に連動して座席が振動し、地震、火災、風水害の3つの災害の危険を再現します。映像は臨場感あふれるいずれも1分30秒ほどの内容で一度に4人が同時に体験できます。

県は、2002年度に震度7までの揺れを体験できる「起震車」を導入していましたが老朽化に伴い6200万円をかけて最新技術で身を守る術を学べる車両に更新しました。運用開始は、7月1日からで、これに先立ち、6月15日の県民の日のイベントでお披露目セレモニーを行います。こうした車両は東京消防庁、和歌山市消防局に続いて全国3例目の導入になるということです。

貸し出しの受け付けは、6月3日からで県消防防災課の担当者は、「広く県民に利用してもらい防災意識の向上につなげ、逃げ遅れゼロを目指したい」と話しています。