インスタント麺に、お菓子、コスメ…。韓国で人気商品ばかりを扱う韓国コンビニ=『韓ビニ』にはどんな人が何を求めて訪れているのか?愛知県常滑市のイオンモール常滑にできた韓ビニで、ハマった人たちを取材した。

■職場のおやつにお菓子をまとめ買いする女性…人気過ぎて個数制限の「地球グミ」

 愛知県常滑市の「イオンモール常滑」の1階にある「韓ビニ」。

店員おススメの商品をどんどんカゴに入れていく女性が…。 パートの女性(60代): 「会社でおやつに皆で食べるお菓子で、人気のお菓子教えてくださいって店員さんに聞いたら、一番はやっぱりこれがおススメらしくて…」 韓国の大人気スナック、「コブクチップチョコ」(298円)。

4層に重ねたチョコレートチップに砂糖をまぶし、軽くてサクサクした食感が特徴。「コブク」とは韓国語で「亀」という意味。甲羅のような形をしているからだという。

レジ前には、子供たちが欲しがる人気商品が…。 自営業の女性: 「地球グミ。子供たちが大好きで。食べる時が面白い。歯で噛んでカチって」 地球のカタチをしたカプセルに入っている、ちょっと変わったグミ。

「地球グミ」(1個250円) カプセルを歯で噛んで開けるときの「音」を楽しむ動画を、韓国人YouTuberが投稿したところ、SNSでバズったそうだ。

今では品切れも多く、“1人1コまで”の制限付きに。

■冬ソナ以来20年…韓流ファンが高じてK-POPアイドルのダンスを踊る67歳の男性

「韓ビニ」に集まるのは、食べ物だけが目当てではない。 会社員の女性(65): 「(韓国にはまったきっかけは)K-POPです。もちろんBTSです。部屋は一杯(グッズを)並べています。アルバムとかポスターとかうちわとか…。全然、人生が変わりますよね。まず目が覚めて、『元気かな』と思って(SNSを)チェックするとか、楽しみになるよね。仕事をしていても、すごくつらくても、『あの子たち頑張てるんだから』って思えちゃう」

「BTSのある生活」にどっぷり浸かるこちらの女性は3年前、60代にして人生で初めてアイドルにハマると、“推し”の影響で韓国のモノも好きになったという。

会社員の女性: 「韓国のモノを通して、BTSに近づいているだけの話で…。味もおいしいですけどね」 商品が入ったカゴを手にしたまま、モニターの中で踊る女性アイドルに釘付けの男性は、名古屋から来たという栗本弘康さん(67)。

栗本弘康さん(67): 「ちょっと前に流行った『The Feels』っていう歌と踊りがあって、TWICEにちょっと関心を…」 栗本さんが韓国にハマったきっかけは、あの伝説の韓流ドラマ「冬のソナタ」。「冬ソナ現象」と呼ばれる韓流ブームに乗ってから、約20年来の“韓流ファン”。その後も次々登場したドラマやアイドルに魅了され、現地・韓国にも足を運んできた。

栗本さん: 「華やかさが違うというか、ドラマにしても。人間的にドラマを見ていると、結構違うなっていうのが親子の絆の深さとかね」 栗本さんが最近ハマっているのが、K-POPアイドルのダンスだ。

ダンスの先生(57): 「TWICEのやつね。クロスのところから。ワンツースリー…ダッ!ここカッコよく決めてくださいね」

K-POP好きが高じて、自ら踊ってしまった。 栗本さん: 「いつも通り楽しかった。照れくささがありますからね、そこが微妙に面白いと言いますかね」

■コロナで行き来難しくなった韓国…「韓ビニ」で旅の思い出振り返る人や母国の味懐かしむ女性も

 2020年12月、埼玉県川口市に1号店をオープンした「韓ビニ」。その後、関東を中心に全国14店舗を展開。

常滑店は、2022年4月にオープンしたばかり。郊外の店舗ではあるものの、中部国際空港に近いという地の利もあって客足は多く、売上は好調だ。出店前の見込みの約2.5倍に達したという。

その「韓ビニ」は、ただの「買い物スポット」ではない。韓国料理好きがきっかけで仲良くなったという、10年来の友人同士が韓国食材を買い込んでいた。

会社員の女性(40): 「これがカムジャ麺。ジャガイモの麺、もちもち。でこれ絶対買うよね、トウモロコシひげ茶。ちょうどコロナで行けなくなっちゃって…。3年前か、また行きたいね」 最後の韓国旅行はコロナ前の2019年。「韓ビニ」での買い物を通じ、思い出を振り返っていた。

 奥さんが韓国人だという夫婦も…。

メガネ越しの目元が「冬ソナ女優」のチェ・ジウさんを思わせる優しそうな奥さんが、袋いっぱいに買ったのは本場・韓国のキムチの味を生み出すトウガラシに、調味料。日本ではなかなか手に入らないものばかりだ。 韓国出身の女性(64): 「3万5000円分買った。のりも、韓国のりもいっぱい買って。もう私本当に嬉しくて、今見たんだけど唐辛子が、こういうものが…本当に日本の方も買ってキムチ作ってもいいよって」 懐かしい母国の味覚に出会った「韓ビニ」に、感激ひとしおのようだ。 韓国出身の女性: 「ここ良いです、本当にびっくりするくらいうれしい。ちょっと(韓国の料理を)食べたいと思う…。(コロナで)3年も帰らなかったから、たまにこういうものも良いかなって。これから来ます、しょっちゅう来ます」

長引くコロナ禍で帰省も憚られる中、「韓ビニ」で偶然出会った母国の懐かしさを袋いっぱいに詰め込んでいた。

■韓国コスメにハマる女性にK-POPで娘との会話が弾む男性も

 韓国の女優に憧れて韓国コスメに魅了されたという女性もいた。

主婦の女性(40代): 「ドラマとかを見ていても女優さんすごくきれいだなとかいうので、どんな(コスメを)使っているのかなとか、調べていろいろ韓国の魅力にハマっていますね」  大好きなK-POPアイドルが共通の話題になり、娘との会話が増えたというお父さんも…。

会社員の男性(51): 「僕は少女時代。K-POPが好きで、10年以上。娘と会話するようになったというか。普段はあまりしゃべらなかったりするんですけど、K-POPの話になると、娘もこっち向いて面と向かって話して…。変化というか、コミュニケーションとれるようになったかなって」

韓流ブームで大人気の「韓国コンビニ」。そこには韓国文化へのさまざまな愛の形があった。