気温が高い日が続き食中毒に注意が必要ですが、4月からはカレーなどに多いウェルシュ菌といった「細菌性」の食中毒が増えます。対策について、名古屋市食品衛生課に聞きました。  ウェザーニュースがまとめた月別の食中毒の発生件数によると、6月にかけて発生件数が増加します。3月までほとんどなかった「細菌性」の食中毒ですが、4月になると増えています。

 厚生労働省の調理施設向けのマニュアルによりますと、「調理場は湿度80%以下、温度は25度以下に保つことが望ましい」としています。16日の名古屋の湿度は最高で84%、最高気温は20.5度と、食中毒が起きやすい天候になってきています。

 注意すべき主な細菌性の食中毒は、カンピロバクター(生の鶏肉などに注意)、ブドウ球菌(調理したおにぎり・弁当などに注意)、そしてウェルシュ菌(カレー等に多い)があります。

 一晩おいたカレーにも要注意です。名古屋市食品衛生課によると、余ったカレーに蓋をして一晩常温で置いておくと、菌が熱に強い「芽胞」という状態になり、100度で4〜6時間加熱しても生き残るような耐熱性を持つ菌になることがあるそうです。

 それが、次の日に食べる前の再加熱が甘くて菌が生き残ると、食中毒になるということです。  食中毒予防の3原則は、手洗いなどで細菌を食べ物に「着けない」、温度の管理をしっかりと「増やさない」、加熱殺菌で「やっつける」です。

「つけない」は、手洗いなどをしっかりして菌を食品につけない。「増やさない」は、しっかり冷蔵庫で保管して菌が増えやすい温度で保存しない。そして「やっつける」はしっかり加熱する。

 特に食品を常温で長時間放置してはいけません。再加熱する時は食品の中心までしっかり過熱しましょう。