愛知県田原市の昆虫好きの小学6年生の男の子が、専門家も驚く歴史的発見をしました。  愛知県田原市に住む小学6年生の森下泰成くん(11)。

泰成くん: 「トゲみたいな突起があるからトゲナナフシ」  ネットの中で飼っているトゲトゲした体の虫。本州などで広く見られるナナフシの一種「トゲナナフシ」です。

 虫が大好きな泰成くんは、小学校1年生のときに一匹のトゲナナフシを飼い始めて卵を産ませ、いまでは毎年100匹ほどを育てているといいます。

泰成くん: 「ここにいるのはメスです。オスがいなくてもメスだけで繁殖する」  実はトゲナナフシは増えるのに交尾を必要せず、メスが自分のクローンを生んでいく「単為生殖」をすることで知られています。

 泰成くんが飼っているたくさんのトゲナナフシも全部メスで、基本的にオスが生まれることはない、はずですが…。 泰成くん: 「これはオスかもしれないと思って。『見つけちゃった!』って思って」

 今年生まれたナナフシの中で、6月になっても一匹だけあまり大きくならないものがいて、極めて珍しいオスではないかと直感。専門家に相談したところ、これまで全国で2匹しか報告されていなかった「オス」だとわかりました。  このとても珍しいオスのトゲナナフシは、岐阜市の名和昆虫博物館に寄贈されています。

 体長はおよそ4センチとメスと比べて半分ほど。オスの鑑定をした館長も興奮気味です。

名和昆虫博物館の名和館長: 「何十年の間に3例ぐらいですからね。今の野球選手でいけば、大谷さんレベルのすごいことじゃないかなと思うんですけど。これを見逃すと、僕はたぶん死ぬまでもう二度と見られないと思っております」  泰成くんは、ただオスを見つけただけではありません。泰成くんが観察した貴重な瞬間、メスの背中に乗ったオスがお尻の部分を近づけ交尾をする様子です。

 今後はこのメスから生まれた子供のDNAを分析。両親と比べるなどして、非常に珍しいオスの役割を調べる計画です。 名和館長: 「単為生殖なのに稀にオスが出てくる理由ってなんなんだろうと、研究者の中でも非常に色んな説が飛び交っています。諸説をこれから検証できるかもしれないと、非常にワクワクしています」  歴史的発見をした泰成くん。夏休みの自由研究は、トゲナナフシが食べる植物について調べています。

泰成くん: 「(オスは)珍しいものだし、僕だけが見るんじゃなくてみんなにも見てもらいたい」