徳島県美波町で知的障害者支援施設を運営する社会福祉法人「柏涛会」を不当に解雇されたとして、阿南市内の元職員の女性(43)が、職員としての地位確認などを柏涛会に求めた訴訟の判決が18日、徳島地裁であった。島戸真裁判長は解雇を無効とし、未払い賃金約924万円の支払いなどを命じた。慰謝料の請求は棄却した。

 島戸裁判長は判決理由で、柏涛会が解雇理由に挙げた利用者への虐待行為について「柏涛会の方針によるもので、女性の独断による不適切な行為だと言えない」と指摘。「就業規則に定める解雇事由がなく、解雇権を乱用したと言わざるを得ない」とした。

 解雇から現在までの22カ月分の給料約924万円の支払いを命じた一方、精神的苦痛は給料の支払いで償えるとして慰謝料は認めなかった。

 判決によると、女性は「利用者を一室に閉じ込めるなどの虐待行為をしたり、聞き取り調査に応じなかったりした」などとして、柏涛会から2018年12月に解雇された。

 女性は「不当な解雇だと認められて安心した。職場復帰した際は、施設の利用者のために一生懸命働きたい」と話した。柏涛会の海善好史副理事長は「弁護士と相談して今後の対応を決めたい」としている。