群馬県高崎市の警報機、遮断機のない「第4種踏切」で女子小学生(9)が死亡した事故を受け、県は第4種踏切解消に向けた工程表を発表した。9月末までに踏切ごとに対策方針を決め、来年初旬には工事や手続きに着手するとした。

 県内の第4種踏切は、私道をまたぐ6カ所を含む74カ所。工程表によると、県は6月末までに鉄道事業者と各自治体の道路管理者へのヒアリングを行い、7月末までに踏切ごと個別に対策方針案を提示し、案を基に県が両者と調整して方針を決定する。対策工事の期間は3〜5年を見込み、2030年3月までに対応を終える予定。

 日程は目安として、地元住民との協議状況によっては遅れる場合も想定する。ただ、県交通イノベーション推進課は「第4種踏切は危険な場所でもあるので、少しでも早く対応する必要がある」と対応を急ぐ考えだ。

 第4種踏切の対応では、高崎市が廃止を前提とし、第1種踏切に切り替える場合は鉄道事業者負担分を肩代わりする方針。隣接する富岡市は全廃を目指すと表明している。(羽物一隆)