猛暑でも妥協はしない…町田ゼルビア 久しぶりの連勝を狙う21日首位鹿島戦を前に、黒田剛監督は

東京新聞6/20(金)15:00

猛暑でも妥協はしない…町田ゼルビア 久しぶりの連勝を狙う21日首位鹿島戦を前に、黒田剛監督は

〈密着マーク・町田〉

 急に夏本番を思わせる暑さに見舞われたFC町田ゼルビアの練習場。連日、強い日差しの下で走り回った選手たちは「あっちぃ」と連呼しながらロッカールームに駆け込み、ノースリーブの練習着からは汗がしたたり落ちた。追い込まずにはいられない一戦が目の前に控えている。(加藤健太)

◆昌子源「鹿島よりも練習をしないと、彼らには勝てない」

 へろへろの様子で引き揚げる若手も見られる中、32歳の主将はもっとやれると言わんばかりだった。昌子源は感情を込めて言った。

 「もうJリーガーだったらみんな分かる、鹿島の強さは。だから、暑いけど鹿島よりも練習をしないと、彼らには勝てない」

 古巣の地力を知っているからこそ、昌子の警戒心は人一倍だった。21日、首位を快走する鹿島アントラーズをホームで迎え撃つ。

◆前節湘南戦 同点に追いつかれても、突き放した

 チームは浮上のきっかけをつかみ始めている。

 シーズン前半戦を一つの黒星先行で折り返し、迎えた後半戦。初戦となった14日の湘南ベルマーレ戦で、殻を破る力強さをみせた。

 FWで起用された藤尾翔太が今季リーグ戦初ゴールを挙げて先制。前半のうちに勢いをつけて試合を優位に進めた。だが後半に速攻を受けて失点。まだ同点だったにもかかわらず、昌子は「どこか逆転されたかのような雰囲気になってしまった」とチームが意気消沈したことを明かした。

 それでも、ここから崩れなかった。気持ちを立て直し、ナ・サンホの勝ち越しゴールで2−1で競り勝った。

 シーズン前半戦は、沈んだ気持ちを持ち直せないまま終わる試合が目立っていた。それだけに、本来目指してきた試合終盤の粘り強さが結果に表れた意義は大きい。

 また、湘南にはJ2時代も含めて7戦で未勝利と相性が悪かった。苦手な相手を負かした点でも、一皮むけた勝利だった。

 チームには前向きな雰囲気が漂う。より確かなものにするために、鹿島はもってこいの相手だろう。強敵をたたいて、3月15日以来の連勝となれば、9位からの上位進出も視界が開ける。

◆「追い込まれた時ほど本性が出る」

 ターニングポイントと位置付けるからこそ、黒田剛監督の指導も一層熱を帯びた。練習では「どこかで妥協すると、どこかでひずみが生じる」とげきを飛ばし、暑さで集中力を切らさないように働きかけた。

 取材に応じた指揮官は、半ズボンの裾を太ももが見えるまでたくし上げた格好で、暑さに打ち勝った先にあるプレーについて、熱く語った。

 「暑い中でトレーニングをやり切れば自信になる。そうして相手よりも走れる確信を持てば、強気に攻撃できたり、DFラインを高めに設定できたりする」

 例に挙げたDFラインのコントロールは、選手の意識がプレーに如実に表れる場面だ。1人でも遅れれば、オフサイドを取れなかったり、ゴール前に侵入されたりしかねない。

 「しんどい時ほど、追い込まれた時ほど本性が出る。だから、そう自覚することで、また一つステップアップできる。一般社会だって同じでしょう?」

 黒田監督はそう言って、苦しい局面での選手の奮闘に期待した。

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