銀座の子どもの夢 前進中 小松ストアー屋上庭園 泰明小卒業生らタイムカプセル開く

銀座の子どもの夢 前進中 小松ストアー屋上庭園 泰明小卒業生らタイムカプセル開く

 中央区立泰明小学校の卒業生が二十日、銀座の「ギンザコマツ(小松ストアー)」屋上庭園に、二〇一一年十月二十日に埋めたタイムカプセルを掘り起こした。二十歳の自分に宛てた手紙や写真など、大切な「思い出」と対面し「小学生に戻った気分。昔の自分に誇れる仕事に就きたいと思った」などと気持ちを新たにしていた。 (市川千晴)

 卒業生や当時の校長、PTA会長らが集まり、スコップで土を掘り進めた。直径約十五センチ、長さ約四十センチの金属製カプセルを掘り起こすと、拍手と「やったー」という歓声が沸いた。

 八年前、ビル建て替えで屋上に庭園と神社の整備をしていた小松ストアーは、日本の伝統的な三和土(たたき)の製法による参道作り体験で、泰明小六年の五十一人を招いた。カプセルはその記念。成人を迎える年の開封を決めていた。

 「小学校では苦しいこともくじけずに乗り越えて来ましたね。運動会では必死に走り、必死に応援しましたね。これからも夢を追い続けてください」

 そんな二十歳の自分に宛てた手紙や、運動会などで友人と撮った写真。カプセルには、学校で当時、はやっていた電車の領収書の束も入っており、中身が披露されて笑いも起きた。

 「泰明小は最高」と手紙に書いた櫻井鞠亜(さくらいまりあ)さん(20)は現在、日大芸術学部二年。「友達も同じように書いていてうれしかった」と笑顔。夢に前進している今を確認できたといい、「将来は一人一人の心に寄り添ったデザインをしたい」。

 友人二人に手紙を宛てていた東京理科大二年の川口康太さん(20)は「皆が自分の夢に進んでいると分かり刺激を受けた。子どものころから航空機関連の仕事をと思っているので、就職に向けて力をつけたいと思った」。東京外大二年の野中爽太郎さん(20)は「カプセルを埋めたのは僕らの学年だけ。この幸運と、支えてくれた周りの人に改めて感謝したい」と話した。

 現在、泰明小副校長の山本有子さんは「卒業生が立派に成人した姿を見るのは、教師冥利(みょうり)に尽きる」と感無量の様子。小松ストアー取締役の小坂誓(せい)さん(47)は「絆を深める機会になり、うれしい。ネット社会で便利になったが失ったものも多い。大事にしたい文化とは何か、見つめ直すきっかけになれば」と話していた。 


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