「同じ学校を受験する子は、全員敵」。日傘で顔を隠し目も合わせない、壮絶なお受験バトル

「同じ学校を受験する子は、全員敵」。日傘で顔を隠し目も合わせない、壮絶なお受験バトル

—上には上がいる。

それが、この東京という街の永遠に変わらない現実だ。

高価なバッグに高級外車など、同じものを持っていても、それを手にする過程には大きな違いがある。

やっとのことで手に入れた念願のものなのか、それとも数万円のものを買うかのごとくポンポンと手にしたものか。

前者と後者は似て非なるもので、そこには明確なコミュニティーの違いがある。

後者は、世帯年収3,000万以上なんて当たり前。東京の中でも頭一つ抜きん出て資産を保有する“ハイエンド・ゾーン”。

この連載では、“ハイエンド・ゾーン”にいる女たちの生態をお届けしよう。

これまでに、日系私学受験組と一線を画すインターママの紗理奈、元グラドルの綾乃、元キー局女子アナの有香や夫の経済力で“美容家”となった真衣などを紹介した。今週は?



【今週のハイエンド妻】

名前:美琴
年齢:35歳
夫の職業:コンサルタント会社経営
夫の年収:5,800万


「あまりこういった事は、公にしてはいけないのですが・・・」

そう前置きをしてから、昨年度に自身が経験した息子の壮絶な小学校受験の話をしくれた美琴。

彼女の息子は、昨年都内の有名私学一貫校に合格し、現在初等部に通っている。

「もう、本当に大変で何度も受験を辞めたくなりました。でも息子が頑張ってくれたお陰で、何とか無事に合格できてホッとしています」

そう話す美琴の表情は朗らかだが、合格を手にするまで、様々なドラマと葛藤があったという。

「東京でお金を持っている人たちが、惜しみなく費やすもの。それは、子供の教育費ですね」


子供には惜しみなく投資。そんなハイエンド妻達の壮絶な蹴落としあいとは

美琴が今の夫である康太と出会ったのは、学生時代だったという。

「最初は、私は好きでもなんでもなかったんですけどね(笑)」

しかし、見目麗しい美琴に康太が惚れ込み、交際がスタート。付き合った当初、まさかこんなにも長く続くとは思ってもいなかったという。

「22歳の時に付き合い始めて、そこから今に至ります。夫が私のことを愛しているかどうかなんて分からないけれど、大切にしてもらってはいますね」

ふんわりと、穏やかな美琴。きっと康太も、彼女のこういった柔らかな雰囲気に惹かれたに違いない。

「27歳の時に結婚して、その翌年に妊娠しました。子供が生まれる前までは自分中心でしたが、今では全て子供のため。夫婦の在り方も、すっかり変わりましたね」



何よりも驚いたのが、周囲のハイエンド妻たちが非常に教育熱心だったことだという。

「子供が生まれた直後から、ママ友が集まると教育の話で持ちきりになりました。学校は、日系かインターかとか、習い事の話ばかり。みんな、子供が生まれる前までは、どこのブランドの鞄だとか洋服とか、自分たちのファッションの話しかしていなかったのに」

まだ、幼稚園に入る前のプリスクールくらいまでは良かった。問題は、小学校受験用の幼稚園に入園して、受験が本格化してきた年中の頃から始まったとのこと。

「それまで普通に仲良くしていたママ友達なのに、受験が近づいた途端に信じられないくらいピリつき始めて」

美琴の息子が現在通っている初等部を受験しようとしていることを知ったママ友達は、掌を返すように態度が変わったそうだ。

「自分の息子を同じ学校に入れたいママ友たちは、会話をすることもなく、目を合わそうともしないほど。すれ違っても、お互い目を背け、日傘で顔を隠したりするほど陰険なムードになったんです」

“今では笑い話として話せる”という美琴だが、皆少ない合格枠を狙って、自分の子供を志望校に入れようと躍起になっていた。

「まず、その受験校に強い塾に通わせないといけないのですが、その塾に入れる時から競争は始まっているんです。どこの塾がどの学校に強いとか、どういう事をすれば受かるとか。特に紹介制の個人塾の情報なんかについては、一切共有しないんですよね」

受験のための情報を教えてくれる人が、周りにいない。そうなると先輩ママ達から聞くしかないのだが、個人塾を紹介してくれるような先輩ママ達も奪い合いになるという。

「どのママが受験に詳しいとか、どの人がどの学校に受かったとか。そういった情報も他言はしない。とにかく、他の子に有利な情報は自分だけの物にするんです。なんだか、一種の狂気じみた光景でした」


そんな幼稚なこともする?驚きのハイエンド妻たちの受験事情

同じ学校を受験する子供は、敵。


また、その塾に入ってからも試練の連続だった。

「子供同士が遊びたいと言っても、遊ばせない。なぜなら、同じ学校を受験するライバルであり、友達ではないからです。なので必然的にLINEのグループやランチも、同じ学校を受験するママは絶対に呼ばないし、入れない。それが暗黙のルールでした」

当時の幼稚園や塾の送り迎えの時は、ママ同士はかなりピリついており、険悪なムードしか漂っていなかったそうだ。

「まるで女子中学生のような出来事の連続でした」

しかも、仕事が忙しい康太は家にいることが少ない。その分子育ては美琴に託されていたのだが、普段仲の良い夫婦でも、受験の際は喧嘩が絶えなかったそうだ。

「もう、ママ友達がすごくて・・・その愚痴を旦那に言っても分かってもらえず、珍しくよく喧嘩をしていました」



しかし、どうしてそこまで小学校受験にこだわるのだろうか。

「富裕層になればなるほど、一番お金をかけるもの。それが、子供の教育費です。良い教育は、子供の資産になりますから」

そうキッパリと言い切る美琴。

そして、ハイエンド妻界隈では、教育はもはや日本のみで受けさせるものではなくなってきている。

「海外のサマースクールなんて常識だし、小学校高学年、遅くとも中学生くらいから、ボーディングスクールに入れるのも“当たり前”になってきている世界。息子が成長した時に世界で活躍できるようにするために、最低限のことはしてあげるのが親の役目ですから」

小学校受験を無事に済ませ、一息ついたと思っていたが、最近の話題はもっぱらボーディングスクールの話題だという。

「小学校受験のようなピリついた空気は、もううんざりですけどね(笑)」



上には上がいる東京。

そのハイエンドな世界に属すことができるのは、ほんの一握りの人間だが、その狭い世界を覗いて見ると、案外様々な欲望や葛藤が渦巻いていることに気がつく。

どんなにお金を持っていようが、人の悩みは尽きることがない。

しかし一つだけ言えることは、ハイエンド妻たちは、総じて“強く逞しく生き抜く力を持つ女たち”であるということだ。

fin.


▶明日8月27日(火)は、人気連載『もう1人の私』

〜自分でも戸惑うような意外な一面を、誰しもが持っている。既婚の男を夢中にさせる絵里香(26歳)の“もう1人の自分”とは…?続きは、明日の連載をお楽しみに!



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