恋とは、どうしてこうも難しいのだろうか。

せっかく素敵な出会いをしても、相手に「また会いたい」と思わせない限り、デートにも交際にも発展しない。

仮に、順調に駒を進められても、ある日突然別れを突き付けられることもある。

しかし一見複雑に絡み合った恋愛でも、そこには法則があり、理由がある。

どうしたら、恋のチャンスを次のステップへ持っていけるのか、一緒に学んでいこう。

今回は1年も付き合ったのに女心が全く分かっていない男のミスという宿題を出していた。

あなたはこの宿題が、解けただろうか?



「・・・ってことなんだけど、和哉は?」

目の前で、和哉が外を見ながらぼけっとしている。すっかり街は冬景色に変わり、外の凛とした冷たい空気と室内の暖かい空気の寒暖差で、窓には結露ができていた。

「和哉のこと好きなんだけど、自分の中で分からなくなってきちゃったの。このままやっていけるか不安で」
「ごめん、最近本当に忙しくて全然時間取れてなかったもんな・・・」
「違うってば。それを責めている訳じゃないから」

忙しいのは仕方のないことだし、別に怒ってはいない。けれども別の理由で、私は諦めの境地に入っていたのだ。

—男と女は永遠に分かり合えない。

そんなことは分かっている。けれども私は彼氏である和哉に対し、言いたいことがある。

“女ゴコロを、もう少し理解すべきだ”、と。

きっと彼としては、良い彼氏を演じられているつもりだろう。たしかにイケメンだし優しいし、きちんと稼いでいるし、一見完璧な彼氏だ。

「和哉ってさ。多分一生そうなんだろうね。だから別れたいの」

だがもう少し掘り下げていくと、女が求めているのはごくごく“普通”のことなのだ。


これをしている男性は案外多い・・・覚えておくべき女心とは

解説1:フリでもいいから、女の他愛もない話を聞いている姿勢を見せて


和哉と出会ったのは、友達からの紹介だった。

“イケメンだし経営者だし、超いい人だよ”。そんなすごい前情報と共に紹介されたのだが、その言葉に間違いはなく、和哉はとても素敵な人だった。

「和哉さんは、何のお仕事をされているんですか?」
「僕はコンサル系の会社を経営していて」
「へぇすごい!ご自身で経営されているんですね」

実際に“コンサル”が何をするのか、私は正直よく分かっていない。聞いただけではよく分からないけれど、すごいことに間違いはないだろうと思ってそう言った。

「梓ちゃんは?何をしているの?」
「私はアパレル系の会社に勤めています。その中でもSNSの担当をしていて」
「へぇ〜なんかすごそうだね」

この初対面での会話で、私は気がついていなかった。

いや、この時はまだ良かったのかもしれない。けれども一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、段々と彼の本当の姿がわかってきたのだ。



あれは交際して半年くらい経った頃だっただろうか。

和哉は仕事が忙しくてなかなか会えなかったので、久しぶりのデートを私はすごく楽しみにしていた。

話題のレストラン『テクストゥーラ(TexturA)』でのデートが始まり、早速最近あったことの近況報告をする。



「和哉、本当に忙しそうだね。そういえばさ。私の今の職場って女が多いじゃん?」
「そうなの?」

—いやいや、何度も言ってるし。

思わずそう突っ込んでしまうくらい、職場の話は何度もしているし、女性が多いということは和哉だって知っているはずだ。

「そうだよ〜前に話したでしょ?でね、新しく入ってきた新人の女の子が何度言っても全然仕事を覚えなくて、毎回こっちに聞いてくるの。私だって忙しいのに、そのせいで時間取られて全然仕事が進まなくて」
「え〜そうなんだ」
「でもガミガミ怒ったらパワハラとか言われそうだから難しくて。本当に、生きづらい世の中だよ」

ここまで一気に話して、ふと気がついた。和哉がとてもつまらなそうな顔をしていることに。

「中華とスペイン料理の融合ってすごいよなぁ」

そう言ってワインリストに視線を落とし、私の話を聞く姿勢なんて一切見せない。

「和哉の会社にはいないの?全然仕事を覚えない部下」

そんな和哉も会話に巻き込むために、こちらから質問をしてみるものの、彼の回答は素っ気ない。

「うーん、まぁいないこともないけど・・・」
「やっぱりどの世界にもいるのか〜!!」

興味の無さが丸分かりの態度で、私は話すことを諦めてワインを飲み干す。

「和哉って平和でいいよね。怒ることもないし、常に冷静な感じがする」
「そうかな?そんなこともないけど」

—少しくらい、興味を持ってこちらの話を聞いてくれてもいいのに・・・。

笑顔でデートを続けていたが、本当はがっかりしていた。


男性の皆様、女性の前でついこんなNG態度を取っていませんか?

解説2:アドバイスなんていらない。ただ同意が欲しいだけ


そんな不満が少しずつ積もっていた頃。私の誕生日を、和哉は赤坂にオープンしたばかりの『aniko』でお祝いしてくれた。

「梓、誕生日おめでそう!!」
「え〜嬉しい♡ありがとう♡しかもこのお店、内装もオシャレだしご飯も美味しいし、素敵なお店だね」

和哉は優しい。こうしてセンスの良いお店を予約して、お祝いもしてくれる。だけど一緒にいても、彼が私に本当に興味があるのか分からなくなってきたのだ。



「ちなみに今年の目標は英会話習うこと!!あと会社が副業OKになったから、何か副業を始めたいなぁ」

お誕生日なので、今年の目標を掲げることにしたのだが、やはり和哉は女心を分かっていない。

「副業?何するの?」
「SNS使ったリサーチとか?PRとか?」
「PRかぁ…まぁ今はPR会社が乱立していて市場的に厳しいから、オリジナリティ出すためにちょっと勉強した方がいいかもね。例えば梓はアパレルに強いなら、アパレルに特化してクライアントを探すとか」

—そういうことじゃないんだけどなぁ。

女が求めていること。それは話を聞いて欲しいだけ。

別に論理的で具体的なアドバイスが欲しいわけではない。“そうなんだ”とか、“頑張って”などの曖昧な言葉でいい。

「あ、あともう一つ目標があった!今年こそパーソナルに通って体型にも気をつけたいなぁ」

そしてまた気がつけば、私の話なんて全く興味がなさそうだった。話すら聞こえていないかのように、大した反応もなくワインを飲んでいる。

「そう言えば、もうすぐ年末だね。俺、実家に帰るからいないよ」

話に反応するどころか、話題を変えて自分の話をし始めた。これでは、“私に全く興味がない”と言っているのと同じである。

「そっか、和哉のご両親は関西にいるんだもんね。うちは実家が東京だから羨ましいな〜」
「東京に実家がある方が羨ましいよ。いいなぁ近くて」

—こっちはちゃんと相槌とか打って話を聞いているのに。

別に、"構ってちゃん"なわけではない。

ただ話を聞いて、適度な相槌と合いの手が欲しい私は、求めすぎなのだろうか?


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年末年始に現れる面倒な女に要注意!?