寒さも増してきて、ほっこり体を温めてくれる「おでん」が恋しくなる季節だ。ふたりでしっぽり過ごせるデート向きの店はもちろん、普段使いにさくっと食べられるおでん屋も知っておきたい。

都内の人気店の中から、高級食材を使ったこだわりのおでんや、飲みながらつまめる“バーおでん”まで、厳選した6店をご紹介しよう。


西麻布の隠れ家で、高級食材を使ったおでんに酔いしれる

『びのむ』@西麻布

西麻布の閑静な住宅街にあり、築60年近い一軒家を改築した『びのむ』は、その立地と佇まいからして隠れ家感が満載。

玄関を上がるとさっそく、丸いおでん鍋から出汁のいい香りが漂い、席につく前からほっと心を和ませてくれる。


料理人と会話を楽しめる1階のカウンターも魅力的だが、デートで訪れるなら階段を上って2階の個室へ。

白いテーブルクロスにアンティークの照明が灯るテーブル席は、まるでクラシカルなフレンチレストランのような雰囲気。

横並びで座るソファも、ふたりの距離を縮めてくれる。


約200種のワインが揃う店とあって、“ワインに合うおでん”がコンセプト。

10,000円のコースで、好きなおでん5種、前菜3種、土鍋ごはん、デザートまでいただける。

じんわりコク深い鴨出汁ベースのスープに、おでんダネの魚介の旨みが溶け込んだ、まろやかで優しい風味が絶品!


フォアグラ大根や鴨モモ肉入りのロールキャベツなど、ユニークなメニューに気分が上がる。

フレンチ感覚のおでんなら、ほっこり温かな冬のデートを楽しめるだろう。


一ッ星の日本料理店が供する上品なおでん

『あざぶ一期』@麻布十番

おでんデートをするなら落ち着くだけでなく、艶っぽさのある空間を選びたいもの。

リラックスしながら親密度を高めるのにぴったりなのが、麻布十番の『あざぶ一期』だ。

京都の割烹のような落ち着いた空間で、全国から仕入れる旬の食材を使った一品料理とおでんを織り交ぜたコースを堪能することができる。

おでんを日本料理の煮物椀と同じイメージで供するのが特徴だ。


5品のおでんを、懐石コース(12,800円)の一部として選べるのが面白い。

湯気とともにふわりと上品な香りが立ち上る出汁は、豆鯵ととび魚、いりこ、真昆布など8種の食材をブレンドし、弱火で時間をかけて煮込んだもの。


特注鍋から一品ずつ皿に盛りつけられるおでんは、具材がふくよかな出汁の風味をたっぷりとふくんでいる。

なかでも味わってほしいのは、旨味たっぷりの「牡蠣」である。


こんにゃく、厚揚げといった定番はもちろん、冬季限定のすっぽんや、関東ではめずらしい肉吸いといった変わりダネも。

掘りごたつ式のカウンターでじんわりと滋味深いおでんを味わえば、ふたりの仲も温まるというものだ。


麻布十番でひと際目立つ店が誇る、最後の一滴まで飲み干したくなるおでん

『すぎ乃』@麻布十番

どこか下町の雰囲気が残る麻布十番商店街の有名店がこちら。

お酒好きの相手と気取らずにおでんで一献、という気分のときに訪れたいのが『すぎ乃』だ。

軒先に下げられた杉玉に良店の気配を感じながら暖簾をくぐると、温かみのある空間が広がる。


カウンター越しに見える大鍋では、大根やロールキャベツなどのおでんダネがくつくつと煮込まれ、上品な出汁の香りにたちまち心がほぐれていく。

この店の名物は、鰹や鯖、利尻昆布に地鶏のガラから取る出汁で煮込んだおでん。

飲み干したくなるほどクリアな出汁にこだわったおでんにはまり、訪れる常連客も多い。


20種前後揃えるタネには、季節限定の活け鱧と松茸のように旬を感じる食材や、この店ならではのオリジナルも多い。

中でも食べてほしいのは、蕎麦店の“そば抜き”にヒントを得た「白海老のかき揚げ」。お出汁を吸ったかき揚げが、なんといいアテになることか。


淡麗系、旨口系と常時30種以上をラインアップする日本酒とおでんの相性は言わずもがなで、杯を重ねるうちに相手との会話も弾み、自然と打ち解けられるはず。

華美ではないが、癒しのムードにあふれる“港区のオアシス”的な店でしっとり大人な夜を過ごすのも悪くない。


イタリア風おでんも、予想外の美味しさだった!

トマトスープのおでんを求め、集う人々もハイセンス!

ギンダチ@銀座

洒落た大人が集う店だと銀座で話題になっているのが、こちらの立ち飲みバー。

ここで味わえる、出汁がトマトスープのイタリアおでん「ボリート」が人気を博しているという。


カウンターに並ぶおでん鍋からは、ローズマリーやオレガノなどのハーブがよく香り、食欲をそそる。

いろんな名店を食べ慣れた大人の、好奇心を刺激してくれるのだ。


一番人気は5種の「盛り合わせ」。とろけるような豚スペアリブやパリッとしたあらびきソーセージなどボリューム満点。

ママレードとマスタードを合わせたソースも美味で、ひとりでもペロリと食べることができる。

まるで本場イタリアにきたかのような内装も粋で、ついつい長居してしまいたくなるはずだ。


恵比寿で選ぶなら、アットホームな懐かし系おでん

八百長バー恵比寿@恵比寿

恵比寿でおでん気分なら、店主との会話も醍醐味の一つだというコチラのおでん店へ。

カジュアルな雰囲気があり、外から賑わう店内が見えるので一見さんも入りやすい。


冬季限定のおでんは関西風の繊細な味付けだが、ワインにも合うと人気だという。

多くの人が注文するという「5点盛り」(800円)は、好きなタネを選べるのが嬉しい。


出汁が沁みた定番の大根、コラーゲンをたっぷりと含んだ和牛の牛スジ。とうもろこしなど他にはない一品もある。

焼酎をおでんの出汁で割った“出汁割り”も好評だ。


アクアリウムバーの軒先に出現するおでん屋台とは?

マガリオデン@六本木

サメが優雅に泳ぐアクアリウムが設けられているバー『アランニャ』。

その軒先に10月に誕生したのは、一見、昔ながらのおでん屋台。

ここが、港区なのにおでんが90円からという衝撃の価格で話題になっているのだ!


「6種の盛り合わせ」650円は、好きなタネを選べる。定番の具材全8種が揃い、人気は「玉子」と「こんにゃく」。

おでん種は日替わりなので、ついまたリピートして食べに来たくなる。


焼酎やハイボールも好相性だが、バーで提供されるメニューも注文できるのが嬉しい。

席はノーチャージとあって、ふらりと寄れる六本木で唯一のおでん屋台なのだ。

六本木の“バーおでん”、ちょっと癖になってしまいそうだ。


寒くなってくると、ふっと心に浮かんでくる「おでん」。都内には様々なスタイルの店があるが、各店こだわりの味わいで、ほっと体を温めてくれる。

おでんのおともに熱燗やホットワインがあれば、これ以上の幸福はないってものだ。