リカ@麗らかな朝の代々木公園


週刊誌を読んだあと、放心状態でベビーカーを押しながら自宅に向かっていると、黒塗りの車が近寄ってきた。

「リカさ〜ん、おはようございます!いやぁ、さすがです。産後なのにスタイル抜群っすね」

不気味な笑みを浮かべる無精髭の男を見た瞬間、週刊誌の記者だと察しがついた。

「……要件は、何でしょうか」

朝6時。

赤ちゃんと散歩中にも関わらず、下衆な話題を提示してくる予感がして、身の毛がよだつ。

「夫のマサルさんが、別宅を所有しているのはご存知ですか?」

「ええ。悪阻の時に一人になりたいと私から申し出ました。それに、赤ちゃんの泣き声があると仕事に集中できないので、静かな空間が必要みたいで」

男は片方の口角だけを上げた。いびつな笑顔だった。

「そこに、女性が住んでいるのはご存知ないと…」

「え…?」

「マミって女、ご存知ないですか?これ、どうぞ」

ご丁寧にファイリングされた書類を手渡された。写真と文書に目を通すと、目眩がしてきた。

夫と関係を持った女の顔と、その女が発した言葉を赤の他人に突きつけられることが、こんなに辛いことだとは思わなかった。


マサルとの情事を週刊誌に暴露した女。その衝撃の内容とは…?


『独占スクープ!日本一の勝ち組・三枝マサル、満月の夜の秘密とは』

様々な事業を手がける三枝マサルは、日本一の起業家として栄華を極めている。飛ぶ鳥を落とす勢いは、一体どこまで続くのだろうか——。

女優・沢山リカを妻に迎え、子どもも手に入れ、プライベートも順風満帆に見えるが、満月の光が“ある秘密”を照らして出してしまったようだ。

三枝マサル氏の別宅である港区某所の高級マンションで、取材班は彼の姿を捉えた。



バルコニーで肩を寄せ合い、甘い雰囲気に包まれた“二人”は満月を見つめている。隣にいる女性は部屋着をまとい、仲睦まじい様子が伺える。

マサル氏は女性を後ろから抱きしめると、人目を気にしてそそくさと部屋の中に戻っていった。

その女性が、妻である沢山リカ氏であれば、何の問題もないはずだが——。

煌々と輝く満月の光に照らされた女性の身長は低く、グラマーな体型をしており、スレンダーなリカ氏とは確実に別人であることが確認できた。

事実、リカ氏はその晩、出産のため病院に急行している。マサル氏は、別宅を出ると西麻布を経由し、3時間後にようやく病院に到着した。

妻が出産中に、マサル氏は別宅で一体誰と密会していたのだろうか——。

取材班は別宅に住む女性M子さん本人を直撃し、独白を入手した。



M子さん(仮名・22歳)

マサルさんと出会ったのは、ギャラ飲みアプリがきっかけでした。

彼が結婚前から西麻布で派手に飲んでいたのは巷では有名で、いつか会えたらいいなと思っていました。だから、出会えた時はとても嬉しかったです。

ちょうど奥さんが妊娠中の時だったらしく、悪阻が酷くて一人にしてほしいと言われて、仕方なく外で飲んでいると言ってました。

やさぐれているというか、少し寂しそうな印象を受けました。きっと奥さんとうまくいってないんだろうなって。

テレビや雑誌で見かけるマサルさんは、目がキラキラしている印象がありましたが、実際は目の奥が死んでいるように見えました。

マサルさんは破天荒なイメージがありますが、実際は少年の心を持っているような、とても無邪気な良い人で、気づいたらみんな魅了されてファンになってました。

お酒を強要することもなく、みんなで楽しく飲めるように盛り上げてくれて。女の子全員にタク代3万円くれました。

なのに、私には10万円もくれたんです。「タイプなんだよね」って耳元でコッソリ言われて、ドキッとしちゃいました。

でも結局その日は何もなく帰されたんですけど、飲む度に毎回私だけに10万円を渡してきたんです。

それに対して私は、お礼のお手紙を手書したり、連絡を秒で返したり、かなりマメにしていました。私が信頼できる人間だと思ったんでしょうね、5回目くらいで誘われました。

簡単に誘ってくる経営者が多いなか、マサルさんは物すごく慎重な印象を受けました。

マサルさんに誘われた女の子って他に聞いたことがなくて、私は有頂天になってしまったんです。

初めての日は、私の家でした。


マミが明かしたマサルの手口とは…


その時も、お互い別々のタクシーで向かって、マサルさんはスクープされないように徹底してましたね。

「こんな狭いとこ住んでるの?もっと頻繁に会いたいから、近くに引っ越しなよ」って言われて、港区の高級マンションを借りてくれることになったんです。

私のために、そこまでしてくれることが純粋に嬉しかったです。

週に何度も会ってたし、リカさんよりも私に夢中になっている感じがしました。スペックでは到底敵わないけど、一緒にいる時は、リカさんに勝てている感じがして快感でした。

ヴァンクリのネックレスやピアスをプレゼントしてくれたり、プレシャススキンのLady Diorを特別にオーダーしてくれたり…。



あんなに綺麗で完璧な奥さんがいるのに、私にお金も時間もかけてくれることが嬉しかったんですよね。

調子に乗ってエルメスをおねだりしてみたら、「おまえにはまだ早い。似合わないよ」って言われちゃいました。

でも、リカさんにはエルメスをたくさんプレゼントしてるじゃないですか…。

その時、やっぱり私ってリカさんとは格が違うんだなぁって、事実を突きつけられた感じがしてショックでした。

リカさんについて愚痴の一つや二つ、言ってくれればよかったのに…。マサルさんは断固として言いませんでした。

嘘でも私のこと「好き」って言ってくれればよかったのに、その言葉も絶対に言ってくれませんでした。

マサルさんはリカさんのことが世界で一番好きなんだなぁってすごく伝わってきて、だんだん辛くなってきたんです。

出会いはギャラ飲みアプリだし、まだ22歳だし、チャラそうに見えるし、私がマサルさんのことを本気で好きになっているとは気づいてないと思います。

というか、好きって気づかれたら重いと思われると思って、軽い女を演じていました。

こんなガキが、圧倒的美女を妻に持つ有名起業家に恋をするなんて、おこがましいにも程がありますよね…。

でも、実際にマサルさんと接して、恋に落ちない女性はいないと思います。それくらい魅力的な男性でした。

これ、寝顔です。



こんなの撮っちゃってバカみたいですよね。

マサルさん、ツーショットは絶対撮らせてくれないから隠し撮りしちゃいました。会えない日は、この写真を見て「エモ〜」って思ってました。

でも、リカさんの出産が近づくにつれて、そろそろ切られるんじゃないか…って心配になってきたんです。

だって妊娠中はリカさんと体を重ねることができないから、期間限定で私を利用しているだけですよね。

関係を持ってからは家の中で会うことしかなく、私たちの関係を知っているのは誰一人としていない完全犯罪でした。

でも、それが寂しかったんです。

一緒にレストランで食事をすることも、一緒にバーで飲むことも、一緒にタクシーに乗ることも、絶対にしてくれないんです。

それで…、あの日は満月が綺麗だったから、バルコニーにマサルさんを連れ出してみたんです。

誰かに見せつけたい、目撃されたいって思いは少なからずありました。

もう高級マンションもブランド品もいらないから…マサルさんと恋愛してるんだよっていう既成事実が欲しかった。

そしたらなんと、週刊誌さんに撮られちゃって…。

デタラメをかかれるくらいなら、全て真実をお話しようと思ったんです…。


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「初めまして。妻のリカと申します」リカとマミが直接対決か…!?