男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?

できなかった答えあわせを、今ここで。

今週のテーマは「夫が限界だと感じた、妻の言動とは?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:2歳の娘を置いて出て行った、年収3,000万の夫。幸せだったはずの夫婦が崩壊した理由は…



「葵、ちょっと話があるんだけど」

日曜の夕方。僕は、妻の葵に声をかけた。

「ちょっと。テーブルに傷がつくし、マグカップもHermèsなんだから大事に扱ってよ」

イタリアの高級家具メーカーの特注品であるダイニングテーブル。僕の話の内容よりも、高いテーブルが傷つくことを気にしている葵を見て、思わずため息が漏れる。

「それよりも。ごめん葵。離婚したい」

結婚生活、約2年。世間一般と比べたら短いのかもしれないが、僕としてはよく耐えてきたと思う。

だがもちろん葵は納得できないと言わんばかりの、鬼の形相でこちらを見ている。

「は…??何を言っているの?里桜だっているんだし、そんなこと、できるわけないじゃない。もしかして浮気でもしてたの?」
「浮気じゃない。だけど、ごめん……」

娘の里桜のことだけが、唯一の心残りだ。最愛の娘であり、地球上で一番大事な存在でもある。

ただそれ以上に、僕はもう本当に、この妻が無理だったのだ。


幸せな家族だったのに…夫が離婚をかたくなに決意した理由とは?

A1:家賃や家具など、身の丈以上の物を求める性格


葵と出会ったのは、六本木で開催された食事会だった。経営者仲間に呼ばれて参加した会で、隣に座った葵。

スタイルが良くて綺麗な子だなぁと思い、僕から話しかけたのがキッカケだった。

「葵ちゃんは、今どこに住んでいるの?」
「私は広尾です。春希さんは?」
「え!僕も広尾だよ」

しかも話しているうちに、今住んでいる家も、実家も近いことが判明する。

「え〜じゃあ葵ちゃんも名古屋出身なの?」
「春希さんもかぁ。高校、どこでした?」

お酒が回ってきたのか、どんどん距離が近くなる葵。

この日は盛り上がり、三軒目で僕の家に来ることになり、そのまま男女の仲になった。

— ちょっと早く進めすぎたかな。

そう思っていたのは否めないが、なんと3ヶ月後。葵の妊娠が発覚したのだ。

僕が彼女から告げられた時、お腹の中にはすでに3ヶ月の子がいた。



もちろん驚いたものの、男として責任を取る覚悟はできていた。だから僕は、妊娠がわかったと同時に、彼女にちゃんとプロポーズをしたのだ。

「葵、結婚してほしい」
「もちろんです…ありがとう」

— 幸せな家庭を築こう。葵と生まれてくる子どもを、大事にしよう。

そう思っていた。でも僕は、気がつくべきだった。

あれは、結婚することが決まり、葵の両親へ挨拶に行った帰り道での会話だったかもしれない。

「とりあえず結婚式と新婚旅行は、葵と子どもが落ち着いてからかな」
「そうなるよね…残念。本当はヨーロッパ周遊とかしたかったのに」
「まぁ、また考えよう」
「その分、新居にお金かけられるしね」

適当に相槌を打っていたくらいだったが、実際に新居を探し始め、そしてインテリアを決める時に“あれ?”と小さな違和感が生まれてきた。

「春希、とりあえず子どもも生まれるし引っ越さないとだね。こことかどう?」

どこから探してきたのか、葵が見せてきた物件は、家賃100万以上もする超高級物件だったのだ。

「うーん、ちょっと家賃高いかもなぁ」
「でもここ、キッチンとかもいいし、生まれてくる可愛い子どものためなら、これくらい頑張れるでしょ?」
「まぁ無理ではないけど」

無理ではない。だが、いくらなんでも高すぎる。

僕が大富豪だったらいいけれど、今の年収や将来のことを考えると、もう少し家賃は抑えておきたかった。

結局、神谷町にある家賃50万弱の低層レジデンスへ引っ越すことになり、葵もご満悦の様子だった。

— ここから新たに、家族の物語が始まるんだな…。

引っ越した当日。僕は呑気に、そんなことを考えていた。

だが、この引っ越しは、ほんの序の口に過ぎなかった。


夫が驚愕した、妻の行動…。

A2:金遣いが荒すぎ&見栄のためにお金を使いすぎ。


最初は、僕も我慢していた。年収3,000万くらいはあるし、稼いでいないわけでもない。

それに、可愛い娘の里桜も生まれ、僕はいい父親になりたかった。

だが、それ以上に葵の態度がひどすぎたのだ。

あれは、里桜が生まれてからしばらく経った時のこと。カードの明細書を見て、愕然としたのだ。

「また何か買ったの?」

身に覚えのない請求項目が、並んでいる。よく見るとデパートやネットショッピングだ。

「うん、化粧品とか美容医療代。でも春希だって、綺麗な奥さんの方がいいでしょ?」
「俺は別にそんなのを求めてないよ。それに買いたいものがあるなら、自分のカードを使えば?」
「私、今は働いていないから無理だよ」

葵は、結婚を機に仕事を辞めた。何の相談もなく、結婚したらさも当然と言わんばかりに、辞めてしまったのだ。

僕としてはダブルインカムが良かったし、自分の物くらい自分で買える経済力のある女性だと思っていた。

でも蓋を開けてみると、葵はかなりの金食い虫だったのだ。しかも僕が解せなかったのは、葵が何の感謝もなく、悪びれることもなく、人のお金を湯水のごとく使うことだった。

「それに1個100万もするカバンを買ったわけでもないし、金額だって可愛いものじゃない。私が使った金額なんて、たかだか30万くらいだし」

— “たかだか”?今、“たかだか”30万って言った…?

お金を稼ぐのがどれほど大変なことなのか、わかっていないのだろうか。楽して稼いだお金ではない。

別に1円も使うなとは言っていない。常識の範囲内だったらいい。でも葵の場合、常識の範囲を超えている。

「葵も、もう一度働けば?」
「子育てもしているのに無理だよ」

何度こんなやりとりをしただろうか。もう、話にもならないレベルだった。



そして葵の性格は、娘の教育方針にも顕著に表れていた。

「春希。里桜のことなんだけど、やっぱりインター系の幼稚園に入れたくて」
「普通のところじゃダメなの?」
「うん。将来英語はマストだから。小学校からインターでもいいんだけど、成城とか青学あたりを狙おうかなぁと思っていて」

里桜のことを考えているようで、実は自分の見栄のためだということが見え見えだった。

“〇〇ちゃんの子どもも私学に通っているから”、“インターだとカッコイイ”、その程度の考えで言っているに違いない。

「僕としては、公立でも問題ないけど。受験にこだわる理由は?」
「だって、将来貧乏な思いをさせたくないから」
「いや、その発想は意味がわからないんだけど…」

里桜が行きたいなら応援するし、もちろん私学でも公立でも、インターでも本人のためになるならばそれでいい。お金だって喜んで出す。

ただ葵の見栄のために…言うならば、欲のために娘を利用することが許せなかった。

そして2年間耐えた結果(日々の積み重ねによって)、僕は葵の顔さえ見るのが無理になってしまったのだ。

「離婚したい」

これは、生半可な気持ちで言ったわけではない。

娘のために、僕自身のために。戦う覚悟はできていた。


▶【Q】はこちら:2歳の娘を置いて出て行った、年収3,000万の夫。幸せだったはずの夫婦が崩壊した理由は…

▶NEXT:6月19日 土曜更新予定
「この人の目的って、何なの?」