シェフ・山田宏巳さんは、50年にも及ぶキャリアがそのまま“東京イタリアン”の歩みと重なる、レジェンド的なシェフだ。

日本のイタリアンの黎明期から活躍し、人気番組『料理の鉄人』でさらに注目を集めた。

昨年12月に開いた『インフィニート ヒロ』。ここはカリスマシェフの新境地にして、集大成が味わえると評判の店なのだ!



※緊急事態宣言中の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。



牛肉の炭火焼きに、生アーモンドで独特の食感を!


「今年も生のアーモンドが手に入りました!杏仁みたいな香りでしょ?」

まるで子どものように、目が輝いている。

果肉から包丁で取り出した、白いアーモンド。…これをどう使うのか。興味津々で凝視していると、炭火でじっくり焼いた松阪牛のイチボにトッピングした。

山田流「初夏のタリアータ」の完成である。



スフレに塊トリュフで、豪奢な風味を与える!


フワフワ食感で深いコクがある「チーズスフレ」。

塊ごと入れた、黒トリュフの芳醇な香りが贅沢だ。レモン汁に生クリームを加え、バターでとろみをつけたソースで仕上げた。



天然鰻の骨をくり抜いて、熊の出汁で炊いたゴボウを!


ガルムなどで作る自家製タレをかけ、炭火で焼く「天然鰻のツボ抜き焼」。

ゴボウは、生肉が偶然手に入ったという熊の出汁で炊いており、花山椒は日光で採った天然物とのこと。



お馴染みの“山田料理”も、日々アップデートを欠かさない!


代名詞「フルーツトマトの冷製カペッリーニ」は高知県・堀田トマトを35年使い続ける一方、今は塩とオリーブオイルのみで調味。

この日は北海道産うにの味を前面に。



ドルチェは、自ら削った天然氷のかき氷!


『日光四代目徳次郎』の天然氷を使用した「かき氷」。

時季により味は変わり、この日は福島県の桃『ひめこなつ』をトッピング。自家製パイナップルと桃のジャムをかけて。



極上食材と自由なひらめきが融合した、イタリアンならぬ“山田料理”


こちらが、山田宏巳シェフ。

1953年・東京都出身。16歳からイタリア料理の道に入り『ビザビ』『バスタパスタ』など、伝説の名店で東京イタリアンの礎を築いてきた。

往年の人気番組『料理の鉄人』での活躍など、その知名度は業界随一だ。

そんな長いキャリアを経てなお、食材に対する好奇心と美味しさへの探究心は尽きることがない。

今も新しい出会いを求め東奔西走するが、新天地では「イタリアンの枠にとらわれず、自分が美味しいと思う料理」を追求している。

そして自由なぶん、天才的なひらめきに磨きがかかり、その発想力はもはや名人芸の域に達しているのだ。



巨匠を目前に、次元の違う味わいを堪能。この“特別感”はここにしかない


特等席のカウンターではレジェンドが一心に調理する姿が見られ、料理の説明を直に受けることも。

何とも贅沢な時間が過ごせる。



「味に関係ないことはもうしません」と盛り付けは潔く、直截的だが、食べれば理に適った美味しさにため息が出る。

そして、同時に「旨いものを見つけたから食べて!」と無邪気に薦めるピュアさも健在。

斬新な発想力はもちろん、このサービス精神があったからこそ、シェフはここまで“東京イタリアン”を牽引してこられたのだろう。


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