カウンターの目の前で料理が仕上がっていくワクワク感は格別だ。

中華にフレンチの要素を加えたヌーベルシノワ『隼 Toshi』の、音、香り、見た目を刺激する調理は、もはや“芸術の域”。

今回は、気持ちが高鳴ってしまう華麗なる逸品をご紹介しよう!



※緊急事態宣言中の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。




人気のカウンター中華において『隼 Toshi』の吉田隼之さんは、独創的なクリエイションだけでなく、客を魅了する厨房での振る舞いでも頭ひとつ抜きん出ている。

例えば「濃いめ」と題されたフカヒレ料理は、まず香港で買い付けたシュモクザメの巨大な尾ビレを乾物の状態で提示。そして、10日ほどかけて戻したものをジャーッと丸ごと鍋で焼いていく。

「強火」は「一番のスペシャリテ」と断言する野菜炒めで、7種類ある野菜の特性に応じて炒める順番や温度にも気を配る。

ジャカジャカとリズミカルに鍋を振り、まるで踊るように足を使って火力を操る様が壮観。


フカヒレ料理「濃いめ」。

繊維が太く、独特の食感が楽しめるシュモクザメの尾ビレは、あまり出回らない希少品。

親鶏などを長時間煮詰めた濃厚な餡からこの料理名に。


名物の野菜炒め「強火」。

個々の野菜の切り方や切るタイミングまで逆算して作る。料理はすべておまかせコース(30,800円)より


超高温オイルを注ぐ豪快な仕上げ!オリエンタルな色気を纏わせる


聴覚はずっと刺激されっ放しだが、特別なのは「爽馥(そうふく)」だ。広東伝統の蒸し料理がベースで、主役は沖縄の高級魚スジアラ。

日高昆布やナンプラー、シーズニングソースなども用いて論理的に独自の美味も追求している。煙が出るほど高温に熱した油は、レモングラスの香りを移したもの。このオイルを一気にかけて仕上げるのだ。

ジュワーと音が弾けたあとで、周囲はエスニックな香りに包まれる。

「作っている人がその場でパッと出す説得力。そんな理由からカウンターにした」と吉田さんは語る。



蒸し料理「爽馥(そうふく)」。

スジアラは宮古島の釣り名人から仕入れ。昆布締めにしてから強火で一気に蒸し上げ、油をかけて仕上げた。

香港醤油ほか、ナンプラーやシーズニングソースも使ったエスニックなひと皿。



ビル地階の人目を避けるようなロケーションだが、カウンターは意外なほどゆったりしており、調度品も豪華。

店内は、ラグジュアリーな雰囲気で満ちている。



シェフの手捌きがよく見られるよう、厨房の床を少し低く設置。

客席に座ると、目線のすぐ先にゴーッと音を立てるコンロがあり、臨場感は抜群。聴覚に響くことを第一に考えた設計だ。



美しく美味しい料理と、目の前で起こる厨房の熱狂こそが大人の男女を高揚させる。

そんな体験ができるカウンターデートはいかがだろうか。


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