男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:30歳を過ぎたら、イケメンは仇になる…?デート中に女が男の顔を見ながら考えていたコト



「りっ君と結婚したこと、間違ってたよ…」
「えっ…!?」

結婚して約半年。僕たち夫婦は今、離婚の危機に直面している。

「…なんで?」
「その理由すらわからないの?」

わからないから聞いているのだが、為す術なしという感じだ。

静かなリビングルームに、下の公園から聞こえる子どもたちのはしゃぐ声が虚しく響く。

「子どもが産まれる前に、別れたほうがいいと思うの」
「離婚ってこと…?」

僕たち夫婦のあいだには子どもがいない。そもそも籍を入れてまだ半年しか経っていないのだ。

だが妻の真央の決意は固く、この2週間後、本当に家を出て行ってしまったのだ。

たった半年、されど半年。

果たして、妻に離婚を決意させてしまった理由はなんなのだろうか…。


妻が離婚を決意した理由。夫の知らない間に妻が…

Q1:結婚を決意した際の妻の誤算は?


真央と出会ったのは、今から約1年半ほど前。

当時はコロナ禍真っ只中で、未曾有の事態に世界中がパニック状態。出会いなんてまったくなかった。

会食はすべてキャンセルになり、友達と気軽に飲みにすら行けない。飲食店が閉まっていたということもあるが、得体の知れないウイルスが怖くて、そもそも飲みたいとも思っていなかった。

だが家にずっとひとりでいると気が滅入る。そんな時になんとなく使っていたマッチングアプリで出会ったのが、真央だった。

大きな瞳に上品そうな雰囲気。

「この子、可愛いな」

最初はそれくらいのノリだった。だが僕たちは出会ってすぐに恋に落ちた。

「こんなにも一緒にいて楽しい子、真央が初めてかも」
「本当に?嬉しいなぁ。私もだよ」

最初から、僕は結婚を視野に入れて交際をしていた。僕が32歳、真央が29歳。お互い適齢期である。

こうして約1年の交際を経て、僕たちは結婚した。しかし結婚生活が幸せだと思っていたのは、僕だけだったのだろうか…?



「りっ君、今日の夜ご飯は何がいい?」

結婚してから、真央は一生懸命食事を作ってくれていた。ほかの家事も毎日きちんとやってくれて、頭が上がらない。

「真央、ありがとう。でもいつも真央ばかりで悪いから、たまには僕が作るよ」
「本当?ありがとう!」

真央は丸の内にあるメガバングで働いており、彼女も彼女で忙しいはずだ。だから極力、僕も家事は手伝おうと思っていた(とはいっても、結局真央がほとんどやってくれていたのだが…)。

「真央、いつもごめんね」

仕事が忙しいのに家事をしてくれていた彼女に、感謝の気持ちを忘れてはいなかった。

「いいよ、大丈夫。りっ君がやるより私がやった方が早いから。ごめんって言われても仕方ないし。そのゴミだけ、明日の朝出しておいてね」
「わかった」

そもそも僕たちは交際期間1年で結婚したため、かなり仲が良かった。レスとも無縁だったし、いい夫婦関係を築けていたと思う。

「早く子どもが欲しいなぁ〜。真央と僕の子どもだったら、絶対可愛いよね」
「そうだねぇ。でも私は絶対に子どもが欲しいってわけでもないかな。りっ君は絶対に欲しいの?」
「うん、いたほうが嬉しいな」
「そっか。りっ君は子どもが好きだもんね」
「うん!」
「まぁ、こればかりは神様次第だね」

周囲からも、“仲良し夫婦”としても有名で、将来のことも2人でちゃんと話し合っていた。


妻が離婚を切り出した理由は?

Q2:妻が離婚したいと思った、一番の理由は?


気がつけば、結婚して約半年が経っていた。毎日幸せだったし、愛する可愛い妻が待つ家に帰るのが楽しみでもあった。

でも、真央は違ったのだろうか?いや、そんなはずはない。僕がどんなに遅く帰っても、真央は起きて待ってくれていたから。

「今日も遅くなるの?」

朝、仕事へ行く準備をしていると、真央がコーヒーを淹れながら聞いてきた。豆から挽くのがこだわりのようで、部屋中にコーヒーの良い香りが充満する。

「うん。今日は会食。あと明日も会食が入っちゃった」
「そうなんだ。誰と?」
「クライアントさんたちとだよ。明日は会社の後輩とだけど」
「女の子もいるの?」
「明日はいるかな。でも会社の子だし」

真央は「はい」と言いながら、淹れたてのコーヒーを僕に差し出す。



「なんで行くの?」
「なんでと言われても、仕事だからね…。今夜こそ先に寝ていていいからね」
「わかった」

真央はここ最近、いつも僕の帰りを起きて待ってくれていた。寝ててもいいのに、どんなに遅くなっても彼女は健気に起きてくれていたのだ。

「真央も仕事があるだろうし、本当に寝ててね」
「なんで?りっ君が、早く帰ってくればいいだけの話じゃない」
「そうは言ってもね〜。先輩とかクライアントさんがいたら、自分だけ先に帰るわけにはいかないし」
「女の子もいるのに?」
「それは関係ないでしょ」

もしかすると、女性がいる飲み会が嫌だったのだろうか。でも女性といっても会社の後輩で、僕が既婚者だと言うことは皆知っている。

間違っても変な関係にはならないし、そもそも会社の女性とどうこうなるつもりは一切なかった。

「りっ君は、なんでそんな毎日飲み歩いてるの?早く帰ってきてよ」
「そんな、連日なんて飲み歩いてないよ。それに仕事だから仕方ないでしょ?」

週末は一緒にいるし、飲みに行くと言っても週に3回くらいだ。そこまで多いとも思わない。

「とりあえず、行ってくるね」

こうして、僕は足早に家を後にした。

今から振り返ると、たしかに真央は女性と一緒に飲むのを嫌がっていた。

だが実際に浮気をしていたわけでもないし、離婚したいと思うほどの直接的な原因とは考えにくい。

一体、何が真央は気に入らなかったのだろうか。


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女が離婚を決意した意外な理由とは