「三度の飯より酒が好き」。

そう公言する古田新太さんの豪快な行動原理は、「好き」ということに純粋である。演じることも、酒も。

そんなふうに、自分を貫いて人生を謳歌する古田さんに、人生の楽しみ方を聞いてみた。



古田新太さん、人生の楽しみ方を教えてください


古田さんといえば、活動エリアはもっぱら三軒茶屋界隈というのも有名だが……。

「飲むのは三茶、下北沢、代沢あたりがメインで、ちょっと遠征して松陰神社(笑)。たまに、昔住んでいた明大前をパトロールすることもあります。

好きな店を何軒かはしごして、満足したら家に帰ってニュースを見ながら、奥さんが作ってくれるサラダをつまみながら飲むという感じです。最初は生ビールで、そのあとはずっと焼酎の水割り。

自分がしょっちゅう行く店は、好きなのを知っているからイタリアンでも定食屋でもかならず「二階堂」を置いてくれているんです(笑)。本当にありがたいなと思って、またせっせと通うという。

休みの日は起きしなから飲んでるから、二日酔いになる暇なんてない。もうね、とにかく本能レベルでお酒を愛しているんです。好きだから飲む。たったそれだけ(笑)。

役者という仕事も本能的に好きだからやりたい、やり続けたいと思うんでしょうね」

コミカルからシリアスまで、どんな役もリアルと錯覚するほどの演技で、観客の心を強く惹きつける天賦の才。それゆえ、こんな質問を受けることも多い。

「役が憑依することはないんですか?って聞かれますけれど、自分に関しては一度もないです。

台本に書かれているセリフを覚えて、現場で出し切って帰るというのが役者の仕事、ということは柄本 明さんに教わりました(笑)」


嘘をついて稼げるなんて役者と詐欺師くらい(笑)。ほんと、面白い仕事でしょ


先輩から愛され、後輩からは慕われる人柄。

それこそ、飲みの席で若手の役者に演技のアドバイスを求められることも多いのでは?

「役者の面白さを聞かれたら、こんなに堂々と嘘がつける仕事はないぞ、って言います。嘘をつくのがうまくて稼げるのなんて役者と詐欺師くらいでしょ(笑)。

弁護士にもなれるし、医者にもプロレスラーにもロックスターにもなれる。国境や性別だって超えることができる。そういうのが、オイラはたまらなく嬉しいんだと思います。

でも飲んでいるときは、あまり芝居の話はしないです。もちろん、相手に聞かれたことは答えますけど。常連同士で、適当なことを言い合ってふざけてます。お酒の場だからこそ許される嘘や冗談ってありますから」

そして最後に「そういう意味では芝居と酒場は一緒。やめられない理由って同じかも」とぽつり。

夕焼けに染まるスタジオの窓を眺めながら「さて、飲み行くか」と、スタジオを後にする背中は、静かな高揚感に満ちていた。


■プロフィール
古田新太 1965年生まれ。兵庫県出身。「劇団☆新感線」の看板俳優。舞台、映画、テレビなどで幅広く活躍。2022年1、2月には主演を務める舞台『ロッキー・ホラー・ショー』が控えている。

■衣装
ジャケット 30,580円〈サボイクロージング〉、シャツ 18,700円〈スターオブハリウッド/ジャンピンジャックス TEL:03-3470-1499〉、ハット 16,500円〈クリスティーズ・ロンドン/MANABoo TEL:03-6854-0856〉、シューズ参考商品〈レッドウィング/レッドウィング・ジャパン TEL:03-5791-3280〉、パンツ〈スタイリスト私物〉


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東カレに語ってくれた、今気になっている〇〇や、〇〇な話とは?

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