男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:あんなに冷たかったのに..個室で2人きりでデートをした途端に、女の態度が好転した理由



「あぁ…やっちゃった」

朝起きて、思わず発した第一声。

明け方6時。すでに明るい外を見ながら、隣に寝ている拓也の顔をマジマジと見つめる。

出会って二度目で、彼とベッドインしてしまった。正直早すぎるのはわかっているし、軽い女だと思われていないかな、という不安もある。

でも昨夜のことを思い出し、私は思わず笑みがこぼれる。なぜなら、ただの「ワンナイト」ではないという自信があったから。

「うぅ…」

そのタイミングで拓也が寝返りを打ったので、私は慌てて布団に潜り込む。

昨日、私たちは交際することになった。

出会ったばかりだけど、「付き合おう」とハッキリと拓也は言った。

芝浦のタワマンから見える東京の朝焼けは綺麗で、思わず「ステキ…」と、ため息にも似た声が漏れる。

でもしばらくして、私は彼の「付き合おう」という言葉と態度がリンクしていないことに気がついた。


「付き合おう」って確かに言ったのに…?体を重ねた後の男の態度が変な理由

Q1:男が温泉旅行の話をした理由は?


拓也と出会ったのは、食事会だった。

少し遅れてきた拓也を見た瞬間、「めっちゃタイプの人が来た!」と思っていた。

私好みの塩顔で、高身長。一見細く見えるけれど肩幅はしっかりしていて、多分鍛えているのだろう。

ただ残念ながら一番奥に座っていた私に対し、個室のドアに一番近いところに座った拓也。男女3対3、計6人での食事会で、私と拓也は一番端同士。ほとんど会話ができない状況だった。

5人以上になると会話が割れてしまうのは仕方がないこと。そうわかっていながらも、がっかりした気持ちを抱いたまま食事会は終わってしまった。

でもそんな私にも、チャンスが巡ってきた。同じメンバーで、2週間後にBBQをしようという話になったのだ。

もちろんこのBBQの日、私は気合を入れた。

服装は、胸のラインが綺麗に出る白のノースリーブにジーンズ。

シンプルだけど、ちゃんと私のスタイルは強調されたファッションだった。この服装が良かったのか、それとも積極的に話しかけたのが良かったのか…。

この日、拓也の好意は一気に私に向いた。



ルーフトップでBBQができるお店で皆が飲んだり食べたりしているなか、私は一生懸命お肉を焼く。

「拓也くん、お肉焼けてるけど食べてる?」

前回の分を巻き返すべく、私は一生懸命拓也にアピールした。

「愛美ちゃん、ありがとう!愛美ちゃんもちゃんと食べて。肉は男性陣に焼かせればいいし」
「私は大丈夫だよ〜。お料理するの、好きだから」
「え!愛美ちゃん、料理する人?」

急に食いついてきた拓也を見て、私は思わず前のめりになる。料理は得意なほうだし、家庭的な性格が私の売りでもあったから。

「もちろんだよー。ほぼ毎日自炊してるし」
「意外!毎日飲み歩いてそうなのに(笑)」
「ひどくない?(笑)」
「でもそのギャップがいいね。最高」

拓也の距離が、グッと近づいたのがわかった。私がさらにアピールしようとしたら、驚くことに拓也から誘ってきてくれたのだ。

「愛美ちゃん、週末とかは何してるの?」
「ネイル行ったりヨガへ行ったり…。拓也くんは?」
「僕は温泉とか好きで、週末プラッとドライブ兼ねて行くことが多いかな」
「1人で!?」
「うん、ひとりで。今度良ければ一緒に行こうよ」
「え……!!」

拓也の誘いに、思わず胸が高鳴る。週末の温泉旅行に誘われる意味…。さすがにもう良い大人なので、わかっている。

― これって…そういうことだよね?

どうでもいい子を温泉には誘わない。時間とお金をかけて週末を過ごすのは、本気の証でもある。

― 拓也くん、私のこといいなと思ってくれてるんだ!!

そう思うだけで、私の心は高鳴った。

それだけではない。この日は昼から遊んでいたので2軒目に行っても解散が意外に早く、みんながバラけ始めたのが21時くらいだった。

「中途半端な時間だな…」

そうつぶやいた私の言葉を聞いて、なんと拓也がこんなことを言ってきた。

「もしよければ、このあと2人で飲まない?」

返事はYESに決まっている。こうして彼の家へお邪魔することになった。


温泉にも誘われ、家に行っても、ちゃんと交際を確認したはずなのに…!?

Q2:男の言った「付き合おう」の真意は?


BBQの時から結構飲んでいた私たちは、上機嫌だった。

「愛美ちゃん、まだ飲める?」
「うん、飲めるよ♡」
「僕の家の近くでもいい?」
「もちろんいいよ!」

こうして2人で、彼の家に近い田町駅の近くで飲み直すことになった。でも結局1杯くらい飲むと、酔っ払ってきてしまった。

「お昼から飲んでるからかな…。結構酔っ払ってきちゃった」
「俺も。…このあと、うちに来ない?」
「え?」

今日で拓也に会うのは二度目だ。さすがに今日家に行くのは軽すぎる。でもさっきから、拓也から熱い視線を感じていた。

しかもBBQで、週末の温泉旅行にも誘われている。これは遊びではない、ということだろう。

「どうしようかな…」

そう悩んでいる間に、ささっとお会計を終えていた拓也。彼の背中を追いかけつつ、お店を出た私は一度確かめた。

「さすがに、付き合ってない男性の家に行くのはちょっと…」
「なんで?僕は愛美ちゃんのこと、真剣に考えたいなと思ってるよ」
「ほ、本当に?」

拓也の言葉が嘘みたいだった。今日で二度目だけれど、ビビッとくるような運命の人だったら、そんなことは関係ないのかもしれない。私もいいなと思っているし、相手もいいなと思ってくれている。

― まるで奇跡みたい♡

彼の家へ行く道中、拓也の腕に絡みつきながら、幸せが込み上げてきた。



でも私だって馬鹿ではない。浮かれていることを悟られないように、拓也の部屋について、寝室へそのまま直行する前に再度確認する。

「ねぇ、付き合うってことでいいの?」

疑っているわけではないけれど、きちんと言葉が欲しい。

でもそんな気持ちに応えてくれるかのように、既にTシャツを脱ぎかけていた拓也は私を抱き寄せながら、確かにこう言ってくれた。

「うん、いいよ」

いつの間にかキスで口を塞がれ、そのまま一夜を共にした私たち。朝目覚めた時、私は幸せな気持ちで満ち溢れていた。

ただ問題は、ここからだった。

「付き合う」と言っていたはずなのに、翌日拓也にお昼過ぎに連絡をしても、返事が来たのは夜だった。

そしてそこから、一度も彼のほうから連絡が来ることはない。何か送っても、3日後とかに返信が来る。

― これって…どういうこと?

拓也は確かに「付き合う」と言った。でも彼が一体何を考えているのか、そしてあの言葉の意味はなんだったのか、理解できずにいる。


▶前回:あんなに冷たかったのに..個室で2人きりでデートをした途端に、女の態度が好転した理由

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

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男がこの時に考えていたことは…?