「食欲の秋」に突入した2022年の東京レストランシーンでは、注目店が続々と登場。

銀座和食の新店や、人気イタリアンが手掛けた焼肉店など、グルメな大人たちの間で話題を呼んでいる。

今回は艶やかなディナーを満喫するための良店を、厳選してご紹介しよう!



※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。



▽INDEX

1.あの『銀座 しのはら』が手掛けた和食の新名店@銀座

2.つまみ&クラフトビールをサクッと気軽に@学芸大学

3.グランメゾン総料理長が開いた至高のビストロ@門前仲町

4.“あの有名店”が手掛けるコスパ最強の焼肉@新橋

5.肉好きの大人が虜になるバーガービストロ@渋谷

6.予約困難店を自宅に呼ぶ、という新しき大人の贅沢


1.あの『銀座 しのはら』が手掛けた和食の新名店@銀座
『銀座 きた川』


2022/9/1 OPEN



弱冠27歳で地元・滋賀に一軒家の懐石料理店を開くやいなや、たちまち評判となり、全国から予約が殺到。

2016年に東京に進出すると、さらにその評価を確かなものとした『銀座 しのはら』。

今や銀座の新・名店に数えられる店を作った主・篠原武将さんが、後進が活躍できる場を作りたいという思いから、自身の店の目と鼻の先に新店を構えた。

店の名は『銀座 きた川』。店主を務めるのは北川一行さんだ。


名店で腕を磨いた新鋭ふたりが並び立つ日本料理店が、話題を席巻する


北川さんは、天ぷらをはじめとした揚げ物を担当する。揚げ場はカウンターに設えられており、北川さんの所作を眼前に望める。

油が客席に跳ねないよう特注のガードを取り付けた設計も万全だ。

北川さんは、篠原さんが銀座に移転した後の滋賀の店舗で『日本料理 きた川』を営んでいた人物で、いわば篠原さんの軌跡をなぞる形の東京進出となる。

そして、料理長となった島袋洋平さんは『銀座 しのはら』の初代料理長として篠原さんとタッグを組んだ人物。気心知れた、信頼のおける間柄だ。



約15品が登場するおまかせコースには、スタッフ皆が研修に出向き、実力店で習得した技術やレシピを反映した料理も。

静岡『成生』で学んだ天ぷら、同じビルにある『銀座 大石』で身につけたコンソメの引き方やキャビア使いetc.。

進取の気性に富むコンビから、目が離せない。



「島原素麺 冷やし物」はコースの終盤に。涼しげな氷鉢盛りの一品は、残暑にもうれしい仕立て。

つるりとした喉越しともちもちの食感が特徴の島原そうめんに、焼き茄子と茗荷を添えて。



日本料理といえば、な椀物は「鱧 松茸 柚子 梅肉」。夏から秋へと移り変わる季節ならではの食材の競演“鱧松”だ。

お椀の蓋に描かれているのは、中国では吉祥柄とされる「こうもり」。こうした器の意匠でゲストを楽しませてくれるのも、日本料理の醍醐味だ。

料理はすべて、2ヶ月毎に内容が変わるおまかせコース(30,800円)からの一例。



極めて正統的な、数寄屋造りの店内。

カウンター中央よりやや奥側に、北川さんの揚げ場が設えられている。


2.つまみ&クラフトビールをサクッと気軽に@学芸大学
『Another 8 Corner』


2022/5/26 OPEN



スタイリッシュでありながらリラクシーな空間で、クラフトビールと日本酒が楽しめるスポットとして2017年のオープン以来、人気を集める目黒『Another 8』。

その弟分となる『Another 8 Corner』が、今年5月に学芸大学に登場した。

“学大”といえばここ3、4年、魅力的な酒場が次々にオープンしている激戦区だが、早くも気を吐いている。



店名の由来である8本のタップに繋がれたクラフトビールは、国内外のブルワリーからセレクトされた個性派ぞろい。また、ビール同様に日本酒も常時8銘柄がスタンバイ。

というのも、運営元のルーツは滋賀にあった日本酒の蔵元。それだけに、同じ醸造酒であるクラフトビールと日本酒をシームレスに楽しんでほしいのだという。

いずれともペアリング可能なフードメニューは、エスニックの要素も取り入れた独創的な一品も多く、ゲストの好奇心を掻き立てる。



「濃厚フムスと揚げ茄子」(800円)は、フムスと茄子の相性の良さに驚き。



ディルが香るマヨネーズを添えた「穴子のフィッシュ&チップス」1,100円。


毎日、厳選された8種類のクラフトビールが登場


この街に根ざすチルスポットとして、早くも溶け込み愛されている。


3.グランメゾン総料理長が開いた至高のビストロ@門前仲町
『渡辺料理店』


2022/7/21 OPEN



東京屈指のグランメゾン『銀座レカン』の総料理長を務めたシェフが独立開店。と聞けば、特別なオケージョン向けの艷やかなレストランをつい思い描くだろう。

だが、レカングループのカジュアルな業態でもシェフを務め、さまざまな価格帯の店で経験を積んだ渡邉幸司シェフが選んだのは、人々が暮らす街に根ざした日常使いできるビストロ。

それゆえ、慣れ親しんだ街・銀座のようなエリアではなく、門前仲町を選んだという。


グランメゾンの技が随所に光る、至高のビストロ料理の数々


ここ『渡辺料理店』には8,500円のおまかせコースもあるが、前菜・主菜合わせて20品ほどがそろうアラカルトメニューから、食べたいものを選んでオーダーする楽しさが、やはり格別!

“ビストロといえば”といった感のあるシャルキュトリ類や、渡邉シェフが思い入れのある調理法「ティエド」を施した旬の魚介類のひと皿、素材の旨みを閉じ込めて焼き上げ“フランス料理”の要ともいえるソースを添えたロースト類など、極上の料理と出合える。



「鱧のルーロー 山エノキとフォアグラ」(3,800円)は、ブールブランソースとローストアーモンドを添えて。



「オーストラリア仔羊ロースト」(3,500円)には、リヨネーズソースとパセリが香るエスカルゴバターを。



「岩牡蠣のティエド ミョウガ レフォールのムース」(1,800円)は、ほんのり温かく仕上げた牡蠣と、香りと食感が多彩な香味野菜が好相性。



人気店ひしめく風情ある路地裏に!



シェフの仕事を眼前に望むカウンターは特等席だ。



食欲をかきたてる料理名が並ぶメニューボード。



一流レストランのゲストを唸らせた技で仕上げられる美しい料理を、肩肘張らずに味わえる小さな名店の誕生で、東京のレストランシーンはより豊かになる。



温厚な雰囲気の渡邉シェフ。


4.“あの有名店”が手掛けるコスパ最強の焼肉@新橋
『焼肉 La Bettola』


2022/7/1 OPEN



イタリアンの名店、銀座『LA BETTOLA da Ochiai』がこの7月に開業した新店は、なんと焼肉店。

グルメ界隈が仰天するニュースだが、落合 務シェフはもとより大の肉好き。「いつか〆でパスタを出す店を手掛けたい」と思案していたのだ。

大々的な告知もなくひっそり誕生した『焼肉 La Bettola』が提供するのは、6,600円のコース1本。潔い判断は、メインとなる肉の盛り合わせに自信があるから。

大皿には、黒毛和牛のブリスケにカメノコ、牛タンなどの人気部位に、希少な「秀味豚」、さらには、仔羊も鎮座する、充実のラインナップだ。



日替わり9種からなる肉の盛り合わせは、トータル250g以上。食べ応えが考慮され、全体的に厚切りで大判なのも嬉しい。

ホルモン(写真ではハツ)も必ず入り、黒毛和牛の肩ロースはさっと焼いて卵黄とタレにくぐらせ食べるなど、味わいのバリエーションも豊富。

群馬産の秀味豚は、もともと“ラ・ベットラ”で提供している肉で、同店以外では数えるほどのトンカツ店でしか扱っていない希少銘柄。


名物「うにのスパゲティ」も選べる〆は3種類


さっと焼いた和牛をナムルやご飯と混ぜて食べる「ビビンバ」。



黒毛和牛の端肉も入った「特製ビーフカレー」。



ボリューム満点の皿が1人分なのに驚くが、さらに大盤振る舞いなのがドリンクの飲み放題が660円ということ。生ビールサーバーや多種のお酒が並びセルフで作るシステムだから、気ままさも上々。

よく飲みよく焼き、〆は本店の名物「うにのスパゲティ」ときて、期待を裏切らない。

ここは、イタリア語で“食堂・台所”を意味する「ラ・ベットラ」に通じる場所なのだ。


飲み放題は、なんと660円!


「会計が1万円いかないのが理想。気兼ねなく飲んで欲しい」という意図から、破格の660円に着地。

生ビールやスパークリング・赤白ワインはもちろん、リキュールで、カクテルを作ることも可能。



告知をせず静かにオープンし、メディアの取材を受けたのも『東京カレンダー』が初。現在は銀座本店の常連客が大半を占め、落合さんもたまに訪れるのだとか。

席間に余裕があり、ゆったり寛げる店内。


5.肉好きの大人が虜になるバーガービストロ@渋谷
『Chillmatic』


2022/6/9 OPEN



なんとも堂々たるビジュアルのハンバーガー!

これは、恵比寿・代官山にほど近く、個性的な飲食店のオープンが相次ぐ注目エリア「渋谷区東」に登場したバーガービストロ『Chillmatic』のシグネチャーメニュー、「CHILLMATICバーガー」1,800円。

長期熟成させたことでナッツのような香ばしい風味を放つ「あがの姫牛」を使ったビーフパティ&牛バラ肉を4日間マリネしてから10時間加熱しさらにスモーク、と手間ひまかけた自家製パストラミは、味・量ともに圧倒的な存在感。

ブリオッシュを使ったバンズが、2種類の肉の旨みをしっかりと受け止める。



「ローランペリエ ラ キュヴェ」13,000円。

バーガー+ビールは鉄板だが、ときにはシャンパンとも。


ビストロらしい、一品料理も充実!


ミックススパイスも添えて風味豊かな「カリフラワーのロースト チポトレマヨネーズ」900円。



マッシュルームのシャクッとした食感と、パルミジャーノクリームソースが好相性の「生マッシュルームのカルパッチョ」600円。



多岐にわたり活躍するシェフ・米澤文雄さんがプロデュースし、盟友であるフレンチシェフ・塩田大治さんが腕を振るうこちらでは、ハンバーガー以外のメニューも豊富。

パテやウフマヨ、オリジナリティのある野菜料理などをワインやクラフトビールと楽しめるから、ゆったりと寛ぎたいディナータイムの選択肢に加えたい。



カウンター、テーブル席のほか、店内にはDJブースも。



豊かなヒゲがトレードマークのシェフ、塩田大治さん。

メニューには、塩田さんのフレンチレストランでの修業経験が活かされている。


6.予約困難店を自宅に呼ぶ、という新しき大人の贅沢
「バリュート百貨店」


2022/8/2 OPEN



「新規の客がその席に座ることは、ほぼ不可能」。そう囁かれる『鮨 さいとう』や『鮨 あらい』。

前者は2019年に新規の予約は受け付けを停止、後者はごく限られた枠をめぐり、熾烈な争奪戦が繰り広げられており、その鮨だけでなく予約の難易度でも“最高峰”に君臨するからだ。

だからこそ、その鮨を味わえる“抜け道”があると聞けば、いてもたってもいられない。

その“抜け道”となるのは、食に特化したポータルサイト「バリュート百貨店」。

今夏、一流店のシェフによる出張サービスを新たにローンチ、『鮨 さいとう』と『鮨 あらい』は、その目玉として名を連ねている。

店に行くことは叶わなくても、家に呼んでその鮨を堪能することができるのだ。



出張サービスでは、炙り物や焼き物など直前の調理が必要なものは難しいが、それ以外は店とほぼ変わらない。

まずは一品料理から供される構成も店と同じ。

「蒸し鮑と煮だこ」は、シンプルながらも旨みが凝縮した至高の1品。『鮨 さいとう』のスペシャリテとして名高い。



握りは全13貫。『やま幸』のまぐろはヅケ、中トロ、大トロと三貫続く。

この日は宮城県・塩釜産。



夏が旬の「赤うに」。

あえて軍艦ではなく握りで食すことで、そのふくよかな甘みを堪能できる。



会員登録をすれば予約可能日がアナウンスされ、申し込み多数の場合は抽選となるが、1日1組、8〜12名までで1人33,000円+出張料が別途33,000円。

“行く”のではなく“呼ぶ”、夢のような宴の値段設定としては破格だろう。

熱望していた名店の鮨を味わうことができるこのチャンス、見逃す手はない。



「目黒の邸宅に『鮨 さいとう』を呼んだ夜」の一部始終


名店の出張サービスの噂をいち早く聞きつけた編集部。8月某日、目黒の邸宅へと『鮨 さいとう』をお呼びした。

店と変わらないクオリティとサービス(もしくはそれ以上!)に、ゲスト全員が酔いしれた。



左上.出張可能な地域は基本、東京23区内。道具はすべて店側が持参し、セッティングしてくれるので、準備は一切不要。“板場”は自由に決めていいので、ダイニング以外のテラスやパーティルームなどでも可能だ。

右上、左下.おしぼり、コースター、器、箸にいたるまで全部が店から持参される。自宅であってもテーブル上は『鮨 さいとう』の世界に。

右下.どんな鮨店よりも板場との距離が近い!繊細な職人技に、思わず見入ってしまう。


いつもより距離が近い大将に、会話もお酒も進んでしまう


この日、握ってくれたのは川口蛍椰さん。系列店『鮨 つぼみ』の大将を務める若き精鋭だ。


自宅なら2次会もすぐ!


コースの所要時間は約90分。

自宅ならリビングに即移動して、2次会、3次会も心ゆくまで楽しめる。


予約困難店を自宅に呼ぶ「バリュート百貨店」とは?


食のオンラインストアとして4月のサイトオープン以降、人気店のお取り寄せ、デリバリー、テイクアウトなどを取り扱っている。

出張サービスを利用するなら、まずは無料の会員登録を。

「DMを許可」すれば各店の出張日程がDMでくるので、申し込むべし。

URL:https://department.ec.valuet.co.jp/



いま、間違いなく東京のグルメな大人たちの心を熱くさせているだろう、話題の新店たち。

ぜひ大切な人を誘って、贅沢なひとときをシェアしていただきたい!


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