TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。「オピニオンCROSS neo」では、放送作家で京都芸術大客員教授の谷崎テトラさんが“気候正義”について述べました。

◆2021年は「気候正義」元年

米バイデン大統領は地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」への復帰を表明し、環境対策を後退させるトランプ前政権の全政策の見直しを指示。ただ、今回の政策転換に懐疑的な声もあり、道のりは容易ではありません。

谷崎さんによると、もともと“気候変動”と言われていたものが“気候危機”となり、今は“気候正義(climate justice)”に。これは「温暖化は自然現象ではなく人為的なもので、少数の強者が最も責任を問われる加害者であり、一方で社会全体の弱者が犠牲になっていることを、ちゃんと見ていこうということ」と解説。

“正義”とつくと言葉自体に強さを感じるかもしれませんが、「危機を煽るのとは違い、これは良い取り組みが始まったということ。つまり世界のレギュレーションが変わったということ」と谷崎さん。さらには、「今年は気候変動に対して、世界全体が一致して動くようになった」と言います。

◆人類は大きくステージアップするチャンス

ここで谷崎さんは、アポロ8号が撮影した人類が初めて月から地球を見たときの有名な写真を提示。これは1968年12月24日に撮影されたもので、「つまり、人類の歴史は10万年あるなかで、この約50年間だけが地球を見た」と補足。そして、その世代のことは「アースネイティブ」と呼ばれていると谷崎さん。

この写真が撮影される前、人々にとっての一番大きなアイデンティティは「国」でした。しかし、それ以降のアースネイティブは「地球という惑星、地球人というアイデンティティが生まれた世代」と話します。ただ、いまだ多くの国の政治家や大企業の社長は1968年以前に生まれた人が多いことから、谷崎さんは「今は大きく変化のとき」と主張します。

1968年当時の世界の人口はおよそ35億人。今は約78億人とおよそ倍に。地球のキャパシティは100億人と言われていて、「100億人のそのキャパシティを奪い合っていると足りなくなる」と谷崎さんは危惧。しかし、今ようやくバイデン大統領、日本政府ともに2050年までにCO2をゼロにすると掲げたこのタイミングについて「初めて人類は、文明の大きな段階、新しくステージアップできるチャンスがやってきた」と期待を寄せます。

最後に谷崎さんは、世界中でベストセラーになっているポール・ホーケンさんによる著書「DRAWDOWNドローダウン― 地球温暖化を逆転させる100の方法」(山と溪谷社)を紹介。これはどうすれば温暖化を止められるのか、その具体的な方法を100個挙げており、しかもそこには誰もができる身近な方法もあると谷崎さん。

例えば1位から20位のうち8個は食に関することで、菜食や食品廃棄など、それら全て気候変動に関わっており、どれだけ予算をかければいいのかなどが詳細に書かれていると言い、改めて「温暖化は止められないと思っている人が多いけど、止められるんです。2021年はまさに気候正義元年。人類にとって新しいステージに行けるチャンス」と強調していました。

番組では、視聴者に「今の温暖化は人為的なモノだと思いますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆今の温暖化は人為的なモノだと思いますか?思う……1,923票思わない……705票

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross