TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。「フラトピ!」のコーナーでは、“参議院”について深掘りしました。

◆多くの若者が知らない衆議院と参議院の違い

今夏の参議院選挙は、7月10日が投票日となります。

そんな参議院について、街頭の若者に話を聞いてみると、衆議院との違いがわからない人が大多数。そこでまずは両院の違いから解説します。

議員定数は、衆議院465人に対し、参議院は245人。任期は衆議院が4年で、参議院が6年。そして、衆議院は解散があるものの、参議院にはありません。

被選挙権は、衆議院が25歳以上、参議院は30歳以上となっています。

なお、参議院は別名“良識の府”とされています。これは衆議院に比べ任期が長く、解散がないことで、一時の世論や動向を気にせず、腰を据えて議論できることからそう呼ばれています。

NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんは、若者が参議院についてよく知らないことに対し「的を射ていると思う」と言います。そして、「衆参で優劣があり、衆議院のほうがあらゆることにおいて優先。“良識の府”というのも自分たちでそう言うことで、なんとかアイデンティティを保っている」と私見を述べます。

また、歴史的に見ても衆議院の前身「代議院」は民の声を聞くべく国民が代表者を選んでいたのに対し、参議院は「貴族院」と呼ばれ、もともとは天皇が議員を選んでいたため、「歴史の違いが今でも少しずつあると思う」と大空さん。そうした背景があることから「わからないというのは本質的なもの」と語ります。

◆参議院に関する知識は必要ない!?

次に、参議院の役割について解説。法律制定までの流れを見ると、まず法律案は衆議院に通され、委員会や本会議で審議。そこで可決されると参議院に渡り、委員会や本会議で審議され、可決されれば「成立」となります。しかし、参議院で否決となった場合は再度衆議院に戻り、そこでさらに審議され、出席議員の3分の2以上の多数決、もしくは両院協議会で両院一致となれば「可決成立」となります。

タレントで起業家の加藤ジーナさんは「ここしばらくは“ねじれ国会”ではないので、衆参の違いがよくわからないのはそうだと思う。それよりも与野党の対立構造に目が行きがち」と若者の参議院に関する知識の希薄さに関して分析。

また、「そもそも(参議院で)否決され、衆議院に戻ってきたものが否決になるという話をあまり聞いたことがない。(衆議院で可決された法案が参議院も)そのまま通ってしまい、あまり違いはないのかなと思ってしまう」とその役割を疑問視します。

では、そんな参議院の議員はどう選ばれるのか。参院選には「選挙区」と「比例代表」の2つあり、前者は原則として都道府県単位で45区。その中で「一票の格差」を考慮し、鳥取県・島根県や徳島県・高知県は「合区」になっています。

対して、後者は得票数に応じて議席数を配分するもので、原則的には得票順で当選していきますが、2019年から「特定枠」が新設。指定した候補者を優先して当選させることが可能になっています。

ここまでの話を聞き、平和教育を研究する東京大学3年生の庭田杏珠さんが特に気になったのは、若者の意識。「衆参の違いなどは義務教育のなかで必ず学ぶが、成長していくうちに触れなくなり、他人事になってしまう」と危惧し、「暗記教育ではなく主権者教育、例えば、模擬投票などもあるが、自分が(政治や選挙に)参画し、投票の大切さや衆参の違い、疑問を感じたりするべきで、教育のあり方を痛感した」と語ります。

一方、大空さんからは「難しいのは、衆参の違いはみんなが知らなくても生きていける」という意見が。そもそも参議院は半分ずつ3年で改選となっており、それは衆議院の解散と参議院の改選が重なったとしても、議員がいなくなる状況を防ぐためですが、「そうしたことを全国民が覚えておかなければいけないかと言えばそうではない」と話す大空さん。

◆若者だけでなく高齢者も…重要なのは生涯教育

街の若者に、改めて今夏の参院選について聞いてみると「投票に行く」、「行かない」双方の意見が散見。ちなみに、前回2019年の参院選の投票率は、60代が最も高い63.58%。全国平均は48.8%で、10代・20代はそれを下回る約3割に留まりました。

キャスターの堀潤は、「これからの国を作っていく上で、いろいろな課題を解決していくため、要は自分たちの未来を作るためにも、ぜひ政治に参画してみてはどうか」と若者に希求していました。

大空さんは「若者がアクションを起こさないと何も変わらないというような雰囲気があるが、僕は常々、なぜ高齢者に『若者のために投票しませんか』と聞かないのか」と疑問を呈し、「生涯教育」の重要性を訴えます。

「教育は子どもたちだけと思われているが一生続いていくもので、日本は高齢者・大人を教育する観点がとても薄い」と大空さん。そして、「高齢者は若者がどれだけ貧困に喘いでいるのか問題に触れる機会が少ない。今の若者の現状を知れば、楽観視かもしれないが若者のために投票しようという人も増えると思う」と言い、「シルバーデモクラシーではないが、若者がアクションを起こさなくても僕は変わると思う」と語ると、堀も大いに納得していました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag