TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。7月14日(水)放送の「フラトピ!」では、“コロナ禍のペット事情”をキャスターの田中陽南が取材しました。

◆コロナ禍でペット需要が高まるも…大きな問題点が

一般社団法人ペットフード協会によると、昨年新たに犬を飼い始めた人は前年比114%。猫も116%とコロナ禍でペット需要が高まっています。東京・文京区にある保護猫カフェ「ネコリパブリック東京」でも里親希望者からの問い合わせが増えているそうで、同店の内川絢子さんは「在宅時間が増えたことで、里親になりたいという方がコロナ前と比べ4〜5倍ぐらい増えている」と言います。

ただ、そこには問題もあり、「里親希望者が増えたことはいいが、動物の生態を知らず、勢いだけで飼うと“思ったのと違う”と思われる方がいるので、うちでは里親になる前にしっかり話をしている」と内川さん。

現状では飼育の知識なく飼い始める人も多く、その結果ペットの「飼育放棄」が増加。行き場を失った犬や猫を保護・譲渡しているNPO法人「犬猫みなしご救援隊」によると、コロナ禍にペットショップで犬を購入された方のなかには1年以内で飼育放棄する人がおり、1歳前後の犬の保護件数が増えていると現状を語ります。

その背景には売る側の問題もあり、「犬猫みなしご救援隊」は、ペットショップはメリットだけでなくデメリットも説明する必要があると指摘。鳴き声や噛み癖、トイレのしつけなど飼い主がやるべきことは多く、容易に飼うべきではないと注意を促します。

また、少子高齢化に伴う飼い主の高齢化もペット保護が増えている要因の1つです。高齢者になると、最後まで面倒を見ることができず、なかには飼い主が認知症になり、1年以上ケアされなかったペットもいたそうです。

◆ペットの飼育をサポートする画期的なアイテムが続々登場!

コロナ禍でペットを巡るさまざまな問題が浮上する一方で、飼育をサポートする画期的なアイテムが数多く誕生。その1つが「カリカリマシーンSP」。これは外出先からスマホを操作するだけで指定した量の餌をあげることができ、さらにはタイマーを設定して給餌できるため、餌をあげ忘れることもありません。

続いては、猫用トイレ「トレッタ」。これは、トイレに搭載された機能によって、体調を崩しやすい猫の体調管理をサポートしてくれるもの。

東京・町田市在住の2匹の猫を飼う坂本菜月さんは、トレッタを「猫の健康管理ができる、健康手帳みたいな存在」と話します。坂本さん曰く、猫は体調を崩しやすい動物だそうで、年に1回は病院にかかるのだそう。トレッタは「トイレのたびに体重を計測し、トイレの時間が正確にわかる。何よりトイレの動画が見られるのが一番の利点」と絶賛。実際、これで猫の体調不良に気づき、獣医に相談する際にも役立ったと、リアルな使用感を語ってくれました。

最後は、現在建設中のペット共生型マンション「PetimoQ」。エントランスにはペット専用の足洗い場が設置され、部屋の前にはポーチが付いているほか、エレベーターにペットと乗降する際、ペットマークを押すとエレベーター内でペット同士が鉢合わせすることなく直通で目的階に行ける仕様となっています。

さらに室内では、部屋の床にペットが滑りにくい素材が使われていたり、壁を汚しても交換しやすいように上下で壁紙が分けられていたり、猫用のらせん階段やペットのトイレやベッド専用スペースが設けられているなど、ペットにも飼い主にも優しい作りになっています。

◆ペットを通して命の尊さ、命の対話を…

今回取材した田中は、保護猫カフェの方からペットを飼いたいという気持ちと一緒に自分の生活や仕事のリズムで本当に飼うことができるのか、しっかりと考えてほしいという要望があったと言います。また、獣医師の方からは、「便利なアイテムはたくさんあるものの、最後は自分で世話をしていくことが大切」といった提言もあったとスタジオで明かします。

ウサギやハムスター、フクロモモンガなどさまざまな動物を飼ってきた岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんは、こうしたペット需要の背景にはおうち時間の増加とともに「SNSの影響もある」と示唆。なぜならペットの発信をする人が増えているからで、「それらを見て飼いたいと思いやすい時代になっているが、そういった人たちは良い部分、楽しい部分、かわいい部分だけをピックアップして見ている」と指摘します。ペットを飼うことによる生活の変化など「実際の部分も把握してから(ペットを飼う)判断を」と訴えます。

ペット需要は2020年から大きく増えており、その経済効果は約5兆円とも推定されています。

キャスターの堀潤は、注目すべきは「ペットショップ問題」と指摘。最近は大手の資本が入り、ショッピングセンターなどでも展開されていますが、「ヨーロッパなどでは販売の仕方を規制していて、直接やりとりして購入しましょうと。(ペットを)安易に購入しやすい環境を日本は放置していていいのかという議論も愛護団体などから上がっている」と問題提起。

これに鈴木さんは「逆にチャンスなところもある」と言います。というのも、ペットショップのスタッフはみんなその道のプロであり、「(ペットに関する)教えを乞うことができる機会が外国以上にあるかもしれない。お互い聞く体制、教える体制があると良い」と自身の考えを明かします。

ちなみに、犬や猫を飼い始めた方にその理由を聞いてみると、「生活に癒し・安らぎが欲しかったから」、「過去に飼育経験があり、また飼いたくなったから」、「周りが飼っているのを見て羨ましくなったから」といった理由が主で、気象予報士で防災士の久保井朝美さんは「理由がどれも人間目線なので、動物目線になることは大事」と危惧。

一方、大学時代に心理学を学んでいた鈴木さんは「犬や馬、イルカなどと触れ合うなかで心を開く『アニマルセラピー』という分野があるが、魚好きの僕としてはおうち時間に魚を飼育するのもおすすめ」と推奨。なぜなら、動物は疲れているときなども絶えず触れ合わなければならないものの、魚は触れ合わなくてもいい絶妙な距離感があるから。「逆に触れ合うことのできない距離感が押し付けがましくない癒しに繋がることもある。魚の飼育も最近はとても技術が上がってきているので、無理のない範囲で検討してみては」とおすすめします。

そして、最後に「ペットを通して命の大切さを感じる、それを通して人と命について話をするなど、ペットを通しての命の対話がすごく大事」と鈴木さん。ペットの飼育に関しても、「(飼い主としての)責任と(ペットとの)リアルな生活を知るというところさえ抑えれば、とても素敵な動きだと思う」と話していました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag