TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。5月6日(金)放送の「モニフラZ議会」では、Z世代の論客が“食料自給率”を上げるために必要なことについて議論しました。

◆日本の永遠の課題…食料自給率

止まらない円安に緊迫化するウクライナ情勢などによる物価高騰の影響で、多くの食料品が値上げに。政府は緊急対策として、農林水産関係の国産化を進めるため約750億円の投入を決定。

直近では国産小麦などの増産について、水田における生産への機械導入支援などに25億円。国産小麦や米粉の利用促進も、原材料を国産小麦に切り替えるメーカーに開発費など100億円を支援しています。

なお、1960年代には7割以上だった食料自給率は、食生活の変化や人口減少などの影響で年々減少し、2020年には37%となっています。

このような状況に食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは、「食料争奪戦の時代!なぜ意識高まらない?」とパネルを掲出。日本では、かねてから食料自給率の低さが問題視されてきましたが、過去最低を記録した今こそ議論が必要と声高に訴えます。

現在の食料自給率を見ると、各国に比べ日本は格段に低いことが一目瞭然。品目別では「米」は98%と高いものの、「小麦」や「畜産」は15%前後。例えば、えびの天ぷらそばを作った場合、多くの食材が輸入品でその食料自給率は、約24%となります。

株式会社POTETO Media代表取締役の古井康介さんは、打開策として「安定した収益、担い手が増えるべくスマート化、規制改革」が大事だとし、「結局、儲かることが重要」と主張。

「担い手不足が問題。誰も継ぎたくない、やりたくない職業のままだと進まない。スマート化など複数企業が参入しようとするも規制がある」と課題を挙げ、「担い手が増えるための収益をどう作っていくのかが論点」と指摘します。そして、収益化については「効率化」、「合理化」、「イノベーション」の全てが必要としつつ、「チャレンジを阻害する要因がある」とも。

一方、政治プラットフォーム「PoliPoli」代表の伊藤和真さんは、PoliPoli内の有識者制度の登録者の中にも農業×テックのスタートアップ「アグリテック・スタートアップ」が散見され、そうした取り組みの重要性を示唆。「努力次第では(アグリテックの)市場は伸びる」と期待を寄せます。

◆今だからこそ「国産」を選ぶ意味

現状について、資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表は「日本がこれまで通り買う力を維持できるのか」と懸念。そして、食料品価格上昇の要因に“コロナ禍”、“気候変動”、“中国の輸入拡大”を挙げ、「その最悪な状態のところにウクライナ侵攻が行われ、追い討ちをかけるような形で食料品価格が上がった」と説明します。

では、もしも食料輸入が止まったらどうなるのか。そのシミュレーションを見ると、味噌汁は2日に1杯、卵は1週間に1個、牛乳は6日にコップ1杯。さらに肉は9日に1食しか食べられないという状況になってしまうとされています。

食料自給率の意識について、街の声を聞いてみると「スーパーでは外国産のものがあふれていて、国産のものを気にしなくても生きていける。自給率が低いことに対して、日常的に危機感を持っているわけではない」(24歳 女性)、「外国のものが安いと思うことが多いし、食べてみてまずいと感じることもない」(23歳女性)といった意見が。なかには「大抵、国産を買う」(68歳 女性)という方もいましたが、同時に「農業の担い手が高齢で、これから担っていく人もいない。今後が大変」と不安の声も寄せられました。

こうした意見に、キャスターの堀潤は「東京の感覚と東京以外の地域の感覚も違うと思う。地方は外国産のものより隣の畑で作ったものが断然安いことも」と住環境による違いを指摘すると、古井さんも「国産も意外と安いことがある」と実感を述べます。

長内さんは「国産か外国産かを見るのではなく、みんな値段で見ていると思う。値段ももちろん重要だが、まずは国産か外国産かを見ることが必要」と主張します。

キャスターの田中陽南からは、「コンビニでは野菜が1種類しか置いていなくて国産か外国産か選べない場合がある。だから八百屋に行く、大きなスーパーに行くなど、行動を変えてみることで変わるかなと思う」という意見も。

一方、伊藤さんは食事のほとんどがデリバリーかコンビニで、ほぼ自炊をしないため食品を購入する機会がなく、食品表示を見る機会がないと吐露。「今後は(国産かどうか)気にしてみようと思った」と話します。

長内さんは、今回のZ議会の総論として「平時から国産を食べる!」と提案。街頭の声のなかには、外国産を食べていて日本の食糧危機を実感していないという意見がありましたが「それは日本が今、豊かな食が得られているから。それがいつなくなってもおかしくない国際情勢」と警鐘を鳴らし、平時から国産を食べるという選択肢、意識を持つことの必要性を訴えます。また、農地や人口の問題があるなかで食料自給率を上げるためにも、「(新食材をはじめ)珍しがらず、Z世代の我々から(率先して)食べることが必要」と促していました。

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