TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜6:59〜)。「FLAG NEWS」のコーナーでは、デジタルを駆使した“新時代の教育”について取り上げました。

◆デジタルを駆使した新時代の教育展

5月8日から5月10日にかけて、江東区の東京ビッグサイトで教育に関する日本最大の展示会「第15回 EDIX(教育総合展)」が開催されました。今回は約350社が出展し、体を使ってゲーム感覚で学べる教材など子どもたちに学習への苦手意識を持たせない“デジタルを通した学び”が数多く展示。

世界中で1億人以上がプレイする人気ゲーム「マインクラフト」で“金融の仕組み”が学べる教材は、お金の稼ぎ方や投資詐欺のトラブルなどについて学ぶことができ、今年3月から全国の学校に徐々に導入が始まっているということです。

◆ゲームを使った教育は効果的?

脳科学者で理学博士の茂木健一郎さんは、「ゲームで教育というのは、脳科学をやっている立場からすると大賛成」と絶賛。「苦手な科目も、ゲーム化することによって脳の報酬系が働く。例えば、ラスボスを倒すという形で問題をショーアップすれば興味を持つので、とてもいいと思う」とその理由を語ります。

一方、教育者のひとりでもある新公益連盟 代表理事の白井智子さんは、「資本主義のなかでテクノロジーは発展しているが、それが教育現場に入ってこない。教育現場の前時代的なデジタルの使い方との乖離がものすごく起こっている」と指摘し、その要因のひとつとして、教育予算が足りていないことを挙げます。

その上で、「(親が)お金を払わないといけないとなると、どんどん親ガチャの世界になっていってしまう」と危惧し、「いかに個別最適な教育を届けるのか、企業も一緒になって考えるタイミング」と意見します。

では、何をすべきなのか。食文化研究家の長内あや愛さんは、「私自身、スライドや黒板を見て学ぶ、自分が受けてきた今までの教育を伝えることしか想像できていなかったが、多くの起業家の先輩方がデジタルを駆使してやってきているので、それを(子どもたちが)実際に触ってもらい、体験してもらって、ゼロから作れることができることを伝えるべき」と私見を述べます。

茂木さんからは、教育現場にデジタルを導入するにあたっての問題点も。「(デジタルを使った)教材のなかには面白くないものも多い。ゲームを作っている人はプロ中のプロであって(素人が作っても面白くない)。子どもたちを甘く見るなと言いたい」と注意を促します。

キャスターの堀潤はNHK勤務時代を回顧し、「Eテレの教育系番組のディレクターたちのすごさは本物。僕の知っている先輩は大学院で24次元の研究をしていた。そういう本物が教育現場に参入できるようになってほしい」と望んでいました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 6:59〜8:30 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組X(旧Twitter):@morning_flag番組Instagram:@morning_flag