TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。9月13日(月)放送の「フラトピ!」では、“タリバン暫定政権”について深掘りしました。

◆タリバン暫定政権を紐解く上で欠かせない米同時多発テロ事件

9月8日、アフガニスタンでタリバン暫定政権の閣僚が発表され、その翌日には政権が始動。このタリバン暫定政権には世界が注目していますが、発足までの経緯を見ていく上で欠かせないのが2001年9月11日に発生した「米同時多発テロ事件」です。

米同時多発テロ事件は、旅客機がハイジャックされ、世界貿易センタービルや国防総省などに激突。犠牲者の数は日本人24人を含む2,977人にも及びました。アメリカは国際テロ組織「アルカイダ」のウサマ・ビンラディンを首謀者と断定し、彼を匿ったとされるアフガニスタンに報復を行いました。

当時、社会人1年目だったキャスターの堀潤は、先輩の取材の後方支援をするなかで「やはり怖かった」とそのときの印象を回顧。何が怖かったかといえば、日本がアメリカからの発信だけを鵜呑みにしていたことで「憎しみの連鎖を防げと旗が振られるが、相対するイスラム世界の方々はこの事件をどう思っているのか、今のようにSNSもなくわからなかった」と振り返り、その後も対テロ戦争が続き、混沌としていた時代背景を嘆きます。

◆新政権の特徴と不安、そして20年前との大きな違いは…

米同時多発テロ事件発生後、アメリカは翌月にアフガニスタンに報復攻撃を行い、同年末には旧タリバン政権が崩壊しました。そして、10年後となる2011年5月にアメリカがビンラディン殺害を発表。それからまた10年後となる今年、4月に駐留米軍がアフガニスタン撤退を開始し、その後タリバンが再び首都カブールを制圧しました。

アフガニスタンが混迷を極めている理由について堀は、国民や地域性の問題ではなく「タリバンがビンラディンを匿ってしまったことに発端がある」と指摘。しかし、現在のタリバン暫定政権は「国際社会との融和に慎重な姿勢を見せている」とも。

そんななかで、食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは、現タリバン政権が国際社会とどれだけ交渉できるのかを疑問視します。「この20年、アメリカが介入してもなかなか変わらず、逆にまた20年前に戻り、さらに悪くなったという話もある」と危惧。「国際社会が政権の樹立を認めるか認めないかが1つの交渉カードになっている印象がある」と語ります。

今回のタリバン暫定政権ですが、最高指導者のアクンザダ師は「少数派や貧しい人々の人権を真剣に守る」、「イスラム法の枠内で健全で安全な教育環境を提供する義務がある」と主張。しかし、閣僚には女性が含まれていない他、国内の治安を管理する内務大臣にアメリカがテロ指定している最強硬派の指導者が就任。さらには、旧政権で女性を抑圧した「勧善懲悪省」が復活しています。

とりわけジェンダーや人権の問題に関してはアメリカやイギリスも注視していますが、キャスターの田中陽南は「女性に酷い扱いをする映像が流れてきて心が痛い」と目を伏せつつ、「日本としてはこれまで強いメッセージを発していないので、今回の総裁選でも人権については注目すべき点」と言います。

しかし、タリバン暫定政権は早くも暗礁に乗り上げているそうで、その理由の1つが公務員の大半が欠勤・退職。情報・文化省の職員約850人のうち出勤したのは20人で、そのうち女性職員はゼロだったとか。また、9月11日に予定されていた政権発足式典の開催も中止に。この理由は明らかになっていません。

20年前と違い現在はSNSが普及し、現地の女性たちの声を、SNSを通じて知ることができるとあって、堀は「国際世論を形成するときにタリバン政権に対してSNSで圧力をかけていく、1つのツールとして世界中が見守れる時代に大きく変わった」と今後の動向に期待を寄せます。作家で起業家の小幡和輝さんも「SNSで実際の情報、現地の人たちの声が外に出てくるのはとてもいいこと」と話していました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag