日本企業の賃金はなぜ上がらない? 理由は“配当金”にあった!?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月10日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんが、株主への配当金と労働者の賃金の関係について解説しました。

物流大手の日本通運は、4月1日(月)から非正社員の賃金を引き上げ、同じ条件で働く正社員の水準に合わせる方針を固めました。これは、働き方改革関連法で適用される「同一労働同一賃金」を先取りする形で、ほかの企業の判断に影響する可能性があります。

◆株主への配当金がアップすると…

柏木さんは、「駆け引きの関係にある」と言う、企業の株主への配当金と、労働者への賃金との関係を解説します。

生命保険協会調べのデータを見ると、日本企業が純利益から出す配当金の割合は、平成28年は28%。ここ数年は3割程度の横ばいが続いていますが、柏木さんによると「平成19年より前はもっと低く10%台だった」とのことで、当時に比べると「(配当金の割合は)2〜3倍に増えている」と言います。


それでも、アメリカ企業の配当金の割合は日本より大きく上回り、平成28年は40%にのぼります。柏木さんいわく「日本株の6割を保有しているのは外国人」とのことで、海外と日本の配当格差に対して「外国人投資家には配当金を増やしてほしいという強い願いがある」と言います。そして、日本企業は現在「(配当金の割合を)5割まで増やすことを目標としている」のだとか。

しかし、「配当金を増やすということは、賃金に回せるお金がなくなるということ」と柏木さんは指摘します。これが、日本が労働者の賃金を上げられない“深刻な理由”であり、格差社会が進む可能性があると示唆しました。

◆「同一労働同一賃金」を実現するには?

厚生労働省が発表した「正規雇用と非正規雇用労働者の推移」のグラフによると、1989年の非正規雇用労働者の割合は、労働者全体の19.1%。しかし、2017年には37.3%にまで増加しています。
一方、実質賃金指数を見てみると、同省が報告した平成29年分「毎月勤労統計調査」によれば全体的に減少傾向にあることがわかります。


これらの調査結果について、柏木さんは「非正規雇用労働者が増えているから、全体の賃金が下がっている」と話します。その一方で、「1億円以上の役員報酬を得ている役員は、6年連続で増えている」という現状も紹介しました。

明治大学大学院教授の野田稔さんは、格差社会が「国の足腰を弱める」とし、正社員と非正社員の格差について次のように述べました。

「“正”社員というの、やめませんか?」

賃金について、「ゆるゆるの正社員はちょっと厳しめに、虐げられている社員はちゃんと上げて、みんなに“社員”という言い方をするべき」と強調する野田さん。この意見に続き、柏木さんは、「同一労働同一賃金」を徹底させるために「政府は(ガイドラインを)守っていない企業にペナルティを科し、強化するべき」と主張しました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時 :毎週月〜金曜 7:00〜8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:http://s.mxtv.jp/morning_cross/


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