タレントの中山秀征(56)が22日、都内で行われた「いばらない生き方 テレビタレントの仕事術」刊行記念トークイベントに出席した。

 本書籍では、多くの人気番組に出演してきた中山がMCとしての「戦略」を初公開している。イベントには放送作家として30年以上テレビを見守り続けてきた鈴木おさむ氏(52)が登場し、トーク形式で〝テレビ論〟を語りつくした。

 鈴木氏は中山の人柄について「この仕事やってきて(タレントの)嫌なウワサを1回は耳にしますけど、『中山ヒデさんが偉そうだ』『裏で嫌なこと言ってる』とか言う人、1回も会ったことないです」と絶賛した。中山は「全員に好かれるのはなかなか難しいことだと思うけどね」と謙そんしながら「一時ね、『ヒデは司会でも自分を出さない』とかよく言われたんです。でもよく考えると自分を出しすぎてる司会は僕は得意ではなかったし好きではなかった。(番組に)来てもらった人が、また行きたいって思ってもらえる番組作りは思ってました」と司会者としての在り方を語った。

 また、亡くなった志村けんさんとの共演を振り返り、思い出の一言として「いつまでもバカでいろよ」という言葉を紹介した。「世間でバカって言われると、何? って感じだけど、我々の世界で、まして志村けんさんから『バカでいろ』って言われるのは大事なことで。バカバカしいことをやっているのを認めてもらった」と目を細める。

 さらに「我々の世界はやっていくうちに偉くなって利口になって、勘違いをするんだと。そうするとおかしくなって消えていったヤツもいっぱいいると。だからヒデ、俺たちは大したことないんだ、バカバカしいことが好きでやってるだけなんだよっていう気持ちを忘れるな、って20代のころに言われました」と志村さんからのメッセージを明かした。