世論に左右されがちな“情治国家”韓国の裁判所が、ようやくまともな判断を下した。

 韓国のソウル中央地裁は21日、元慰安婦の女性や遺族ら計20人が日本政府に損害賠償を求めた訴訟で、訴えを却下する門前払いの判決を出した。国家は外国の裁判権に服さないとされる国際法上の「主権免除」の原則が適用され、韓国の裁判権は及ばないと判断。また判決では、2015年の日韓政府間合意は慰安婦問題の「救済手段」だったことを否定できず、今も有効だと指摘した。

 同地裁では、1月に別の元慰安婦12人が原告となった同種訴訟で別の裁判官らが、慰安婦動員は「反人道的犯罪行為」で主権免除は適用できないと判断し、賠償を命じる判決を出していた。

 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「これに先立って韓国政府は日本の処理水海洋放出について『IAEA(国際原子力機関)の基準に従うものであるなら反対はしない』と、これまでの強気な日本批判を覆すような声明を出しました。その背景には、日本批判に同調するよう求めたブリンケン米国務長官から一喝を食らったことが大きかったようです。韓国側の処理水批判はあまりにも感情的で幼稚、かつ非科学的であり、対中包囲網構築を最優先とするアメリカにとっては聞くだけムダな話だったのでしょう」

 今回の判決もこれと無縁ではないようだ。

「慰安婦問題は15年の慰安婦合意で日韓間の問題としては解決済み。しかもこの合意の事実上の立会人は当時の副大統領だったバイデン氏です。慰安婦合意をほごにするような判決は、バイデン政権の顔に正面から泥を塗ることに等しい。アメリカも『いい加減にせい!』というサインを韓国に送っているはずです」

 文在寅政権もこれ以上米国に見捨てられたら政権どころか、国がもたないと気付いたのか?