演歌歌手の島津悦子が16日、観光大使を務める石川県志賀町の志賀町文化センターで被災地支援のコンサートを行った。

 元日の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県を支援するため、志賀町と能登町を訪問し、被災された皆さんを歌で応援したいと実施。現在も金沢市内に在住の島津は、志賀町のイベントに出演した事が縁で2014年に町の観光大使に任命されている。

 自らも被災した島津だが、お世話になった志賀町に「恩返しがしたい」と町にコンサートの話を持ち掛け、会場提供などの協力や、舞台関係者の協力もあり実現した。

 志賀町内に点々としている避難所や仮設住宅の住民ら約300人が集まり歓声の中、島津は北陸3県を題材にした新曲「慈雨(なさけあめ)」など12曲を熱唱。感極まり涙ぐむ被災者もいて、ひとときを楽しんだ。

 志賀町長の稲岡健太郎氏が「大変な時に来て下さってありがとうございます」とあいさつすると被災者からも口々に「来てくれてありがとう。元気をいっぱいもらった。久しぶりに笑った」などの声援。島津も感無量に「私の歌で少しでも皆様が、笑顔になっていただき、明日への元気が生まれればと心を込めて歌わせていただきました。まだまだ復旧復興には時間がかかりますがこれからも歌を通して応援していきたいと思います。きっとまた元気でお会いしましょうね」と力強く語った。