【神戸新聞杯】サートゥルナーリアよ、来年に夢をつなぐために“距離の壁説”打ち破れ!

【神戸新聞杯】サートゥルナーリアよ、来年に夢をつなぐために“距離の壁説”打ち破れ!

【神戸新聞杯(日曜=22日、阪神芝外2400メートル=3着までに菊花賞優先出走権)栗東トレセン発秘話】先週のフォワ賞3着によって周囲の評価はガタ落ち。モチベーションも下がってしまっているようだが、キセキに対する個人的な期待度はそれほど変わっていない。

 もちろん、常識的な目を持っている競馬記者であれば、例えば「エネイブルに勝てる」と発信するのは暴挙。だが、それはフォワ賞を走る前から分かっていたことだ。

 トライアル3戦で最も強いインパクトを残したのはニエル賞のソットサス。この仏ダービー馬の瞬発力を警戒するような競馬で、キセキが彼本来の走りをしてくれるようなら――。

 プラン通りとは思えない競馬になり、番手追走でマークされたヴァルトガイストの餌食になった一戦がスケープゴートになることを期待して、ニューマーケット番の立川記者と、10・6凱旋門賞取材へと行ってきます。凱旋門賞ウイークの本紙は連日特集企画を掲載予定。乞うご期待!…で締めるのはちょっと気が早過ぎるし、行数的にも全然、足りないか。

 今回の凱旋門賞取材。実は年明け前後の早い段階で会社には希望を出していたのだが、当時、想定していた対象はキセキではなかった。今週の神戸新聞杯に出走するサートゥルナーリア。彼の凱旋門賞挑戦をリポートしたいからこそ、めったに上げない手を上げた。ところが日本ダービー4着敗戦で遠征中止に。しかし、現在のサートゥルナーリアを見れば、その判断は正解のような気もしている。

 スタートの出遅れに加え、内を通った馬に利がある馬場傾向の中、外を回したコースロスがダービーの直接的な敗因と言われているが、記者の見解はまるで違う。

「休み明けで速い時計の決着になった皐月賞ですが、直線では物見をするような面も見せていたので、レースが終わった当時は余裕のある内容とみていたんです。ただ、その後の反動が大きかった。立ち上げるまでに、かなりの時間がかかりましたからね」と辻野助手。

 実際、皐月賞からの数週間は「本当にダービーに使えるのか?」と思っていたほどで、担当する滝川助手と調教に騎乗する小滝助手が「いかに負荷をかけずに追い切るか」を相談するシーンも見られた。高速決着の2400メートルを走り切るだけの体力が、あの日のサートゥルナーリアには残っていなかったのではないか? それがダービー直後、ぼうぜんとした状況で記者が導き出した敗因だ。

 そして、もうひとつ。ダービー前から「やっぱりロードカナロアの子なんだよね。胴が詰まっている」と滝川助手が言っていた通り、シンプルに“距離”の問題があったのでは? 半兄エピファネイアは神戸新聞杯快勝から、菊花賞で大輪を咲かせたが、戦前には天皇賞・秋参戦プランもあったことをご記憶している方もいるだろう。

「エピファネイアの場合は折り合い面を考慮しての話であって、伸びのある馬体をしていましたからね。サートゥルナーリアはコントロールの利く気性をしていますけど、一方で距離をこなすのが難しい体をしている」(辻野助手)

 陣営が次走を明言していないのも3000メートルの距離に疑問を抱いているからで、この後は天皇賞・秋に向かう公算大――と個人的には思っている。しかし、神戸新聞杯で2400メートルはノープロブレムの結果を出せれば、仮に菊花賞をスキップしたとしても、天皇賞・秋の後にはジャパンC。そして来年こそは凱旋門賞挑戦の可能性も見えてくる。ならば、ここは“距離の壁説”を打ち破るパフォーマンスで夢をつなげてほしい。


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