競馬界衝撃 名馬たてがみ連続切り許せん!中村均元調教師ら怒りの声

競馬界衝撃 名馬たてがみ連続切り許せん!中村均元調教師ら怒りの声

 次週のスプリンターズSから秋のGIシリーズが開幕するJRA(日本中央競馬会)に今、衝撃が走っている。タイキシャトル、ローズキングダム、ウイニングチケット、ビワハヤヒデといった名馬の“たてがみ連続切り取り事件”が起きていたことが判明、競走馬の命とも言えるたてがみを狙った悪質な犯行にトレセン関係者からすさまじい怒りが湧き上がっている。

 18日に北海道浦河町の観光宿泊施設「うらかわ優駿ビレッジアエル」でけい養されている1993年の日本ダービー馬ウイニングチケット(29歳)のたてがみの一部が何者かに切り取られ、同施設が道警浦河署に被害届を提出していたことがわかった。施設関係者によると、16日朝にたてがみ幅10センチ、長さ20センチが切られているのが見つかった。

 15日には日高町のヴェルサイユファームでけい養されているGI・5勝馬のタイキシャトル(25歳)と、GI・2勝馬ローズキングダム(12歳)のたてがみが切り取られていたことが判明した。

 さらに、20日には北海道日高町の日西牧場にけい養されているビワハヤヒデ(29歳)のたてがみが16日に何者かに切り取られていたことが発覚した。日西牧場のツイッターによると、被害届は出さない方針だが、今後ビワハヤヒデの見学は中止される。

 これら名馬のたてがみはフリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されていた。すでに削除されているが、ウイニングチケットのたてがみが2555円、タイキシャトルが3999円で出品されていた。過去にはメルカリでディープインパクトやキタサンブラックのたてがみが、高額なものでは9万5000円で落札されたことがあった。

 18日に被害届を提出したうらかわ優駿ビレッジアエルの乗馬課・紺野愛さんは「今までは馬がいたずらをされたことすらなかったので、スタッフ一同大変ショックを受けています。この牧場は入場料や入場手続きなどもなく、自由に馬と触れ合える施設です。いわば私たちスタッフ、馬とお客さまの信頼関係で成り立っているのですが、このようなことがあると自由に入場していただくことができなくなるかもしれません」。今後の対応策として監視カメラの設置などセキュリティー強化を検討中だ。

 連続する名馬のたてがみ切り取り事件。競走馬を管理するトレセンにも激震が走った。

 今回、事件に巻き込まれた一頭タイキシャトルを管理していた藤沢和雄調教師(67)は20日朝、憤りの声を上げた。

「ブラシで手入れした際に抜けたものを頂くのなら問題ないが、許可なく勝手に…というのは良くないよね。モラルの問題はもちろん、事故になる危険性だってある。おとなしそうに見える馬だって、蹴ったりかんだりすることもあるんだから。それに素晴らしい活躍をした名馬に対する尊敬の気持ちも感じられない。聞けば、こういうことがあって見学が中止になっているのだとか。懐かしい気持ちで見にくるファンにとっても迷惑な話。いずれにせよ残念な出来事です」

 また元JRA調教師で、本紙競馬評論家の中村均氏(71)は「馬で仕事をさせてもらって、馬をかわいがっている我々からしたらとんでもない行為。体の一部を切り取ってしまったということは馬に危害を加えたということ。しかも、それをネットで商売にしてしまっていたというのがよりいけない。牧場主に了解を得て、たてがみを数本頂くというのならまだしも、こっそり取ってそれを売るというのはただの犯罪行為でしかない。本当に馬が好きな人間ならできることではないし、僕自身は許せない気持ちでいっぱいです」と切り取り魔への怒りをにじませた。

 トレセン関係者にとってたてがみは重要な意味を持っており、管理馬が予後不良となった際にはたてがみが遺品として渡されるなど、昔から馬と人をつなぐものとしてたてがみをお守りとして持っている関係者は数多い。

 そんな競走馬、トレセン関係者の命でもあるたてがみを狙った悪質な犯行。現在、器物損壊の疑いで浦河署が捜査中だが、切り取り魔の早い逮捕が待たれる。

【見学時間を短縮】事件発覚後、うらかわ優駿ビレッジアエルでは19日から引退馬の見学時間を9〜15時に短縮。さらに同所でのニンジンの販売を中止し、すべての馬に見学者が食べ物を与えることを禁止した。今後はセキュリティーの強化、監視カメラの設置、二重柵や柵を高くしたり網を張って触れ合えないようにするといった対策を検討している。

☆ウイニングチケット 1990年3月21日生まれ。92年に栗東・伊藤雄二厩舎からデビュー。2戦目から葉牡丹賞、ホープフルS、弥生賞と4連勝を飾った。皐月賞こそ4着(1番人気)に敗れたが、再び1番人気に支持された日本ダービーではライバルのビワハヤヒデ、ナリタタイシンを振り切り優勝。19回目のダービー挑戦となった鞍上・柴田政人に初のダービー制覇をもたらした。

 秋には菊花賞、ジャパンCで3着に入る活躍を見せたが、その後は脚部不安もあり94年に引退。95年に静内スタリオンステーションで種牡馬入りし、05年に引退した。総収得賞金は4億2412万5000円。


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