正念場だ。大相撲秋場所9日目(18日、東京・両国国技館)、新大関豊昇龍(24=立浪)が新関脇琴ノ若(25=佐渡ヶ嶽)の小手投げに屈し、今場所2度目の3連敗。取組後は取材対応せず、沈黙を貫いた。
ここまで3勝6敗と黒星が大きく先行し、負け越し危機に直面。令和に誕生した新大関5人のうち3人は勝ち越せず(休場を含む)、大関2場所目でカド番を迎えている。
しかし、豊昇龍も同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。来年1月の初場所後には、看板力士として最高の晴れ舞台が控えているからだ。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は豊昇龍の大関昇進披露祝賀会の開催について「2月にやります」と明言。叔父の元横綱朝青龍(42)にも招待状を送ることを明かした上で「そこには来るのではないか」と見通しを述べた。
先場所後に名古屋市内の部屋宿舎で行われた大関昇進伝達式には、豊昇龍の両親が母国モンゴルから来日して同席。一方で、その場に元朝青龍は姿を見せなかった。今度の祝賀会への出席が実現すれば、叔父に晴れ姿を直接披露する絶好の機会。大横綱の面目を保つ意味でも、豊昇龍は大関として恥ずかしくない成績を残しておくことが最低限の〝ノルマ〟となる。
元朝青龍は今場所中、おいが負けるたびに自身のSNSで「壁にはまる豊昇龍」「緊張感ないのか!?」「元気出せ〜」などとメッセージを投稿して叱咤激励。叔父の熱い期待に、豊昇龍は応えることができるのか。