もうバカとは言わせない。全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」が18日に後楽園で開幕し、好発進に成功した〝無冠の暴走男〟諏訪魔(47)が高らかに優勝を宣言した。

 初戦で世界タッグ王者の斉藤レイ(37)と対戦し、序盤からド迫力のぶつかり合いを展開。パワーに押し込まれそうになる場面もあったが、最後はドロップキックで相手の巨体を吹っ飛ばしてから岩石落としで3カウントを奪った。

 白星スタートに機嫌をよくした諏訪魔は「みんなに『元気なオッサンだな』って思わせたいよね。そのためには優勝するのが手っ取り早い。このまま勝ち続けるぞ」。24歳の安齊勇馬が史上最年少で3冠ヘビー級王者になるなど急速に団体の若返りが進むが、「だからこそ、動けるベテラン枠が空いてるじゃん。そこに俺がキッチリ入って、アイツらの高い壁になってやろうかな、と」と不敵な笑みを浮かべる。

 今年で最多記録を更新する19回目の出場となるが、優勝は2008年大会の1回だけ。その理由を「今まで勢い任せにいき過ぎたんだ。そのせいで調子の波が激しかった」と自己分析する。それを踏まえ「今年は経験を生かして頭を使って戦う。だから大丈夫だ。最近はいろんなヤツにバカだの無能だの言われてるからな…。横に(鈴木)秀樹さえいなきゃ、俺はバカじゃないんだ。優勝して汚名返上してやるぞ、オイ!」。インテリジェンスあふれるファイトで時代の寵児となってみせる。