広島が4―3で逆転勝利した18日の巨人戦(マツダ)は、〝バッテリー復活祭〟の一日となった。

 開幕投手・九里亜蓮投手(32)が今季初勝利を飾った一方で、打撃不振に陥っていた坂倉将吾捕手(25)も、今季初の4安打と大暴れ。試合前まで打率1割7分2厘と低迷していたが、復調の手応えをつかんだ。

 負のバイオリズム脱出は〝幸運〟な一打からだった。2回無死一塁から巨人・赤星の4球目のフォークを引っかけた二塁への当たりは、吉川尚の直前でイレギュラーする内野安打。あわや〝二ゴロ併殺〟に「H」マークがともったこの一打を境に、より積極的なスタイルで活路を開いた。

「初球からどんどんいこうと決めて、今日は打席に入っていた」と4回には2球目のチェンジアップを右前へ、さらに6回には左腕・大江の2球目を右翼席へ運ぶ3号ソロ、8回には4番手・泉の初球・146キロを右前へ。4月16日以来の猛打賞で、復調への足掛かりを築いた。

 2021年には打率3割をマークし、本来は本業の捕手だけなく、バットでもチームの中心的役割が期待される立場だけに、新井貴浩監督(47)は復調に安堵しつつ「特段、驚くことではないですよ。それぐらいの能力がある選手」と、さらにハッパをかけた。

 久々の固め打ちに本人も「調子が悪くても使ってもらっているのは、感謝しないといけない。まずはこういう日が来たので、気持ち新たにまた明日からチームが勝てるようにやっていきたい」と、さらなる巻き返しを期していた。