女子プロレス新団体「マリーゴールド」旗揚げ戦(20日、東京・後楽園ホール)で、初来日の外国人が躍動した。

 第4試合のタッグマッチで〝超貴婦人〟桜井麻衣(33)はゼイダ・スティール(20)と組み、野崎渚(33)、マイラ・グレース(31)組と対戦。

 163センチ、53キロで米国出身のゼイダは2022年8月にCZWマットでデビュー。ウォリアーズ・オブ・レスリング女子王座の戴冠歴があり、22年冬にはWWEのトライアウトを受けたことがある。

 一方、アイルランド出身で160センチ、52キロのマイラは、17年9月にアイルランドのリングでデビュー。ヒップホップダンサーとして20年以上のキャリアを持ち、WWE・NXTでも活動。WWEのニッキー・クロスの推薦で、今回の参戦が決まった。

 初来日の2人はともに先発で出陣し、スピード感あふれる攻防で沸かせる。マイラは桜井とゼイダをまとめてドロップキックで吹っ飛ばす。4選手のうち、唯一の所属選手である桜井も負けていない。野崎に連続ダブルチョップを見舞われると、エルボーで応戦。さらにマイラにレッグラリアートからの、おパラダイスロックで屈辱を与えた。

 9分過ぎはゼイダが野崎にトペ・スイシーダを発射すると、桜井もミサイルキックからのビッグブーツでたたみかける。残り3分を切ったところで、桜井はおきて破りのおしゃれキックを野崎に決めるが、両軍とも決め手を欠いたまま15分時間切れドローで終わった。

 試合後、おマイクを手にした桜井は「庶民のみなさん、ごきげんよう。こんなボロボロの状態でおマイクを握るのは初めてですわ」と貴婦人モード全開で切り出し「マリーゴールド旗揚げ戦という特別な場で、庶民レスラーの野崎渚に勝てなかった。決着つくまでやり合いますわ」と決着戦を要求した。

 最後は超満員の観客席に向かって「イタリアンを予約しているので、この後、マリーゴールドのみんなでイタリアンを食べに行きますわ。あなたたち庶民は、今週はまだ始まったばかり。早く家に帰って仕事のことでも考えなさい〜」と呼びかけ、優雅にリングを後にした。