さすがの貫禄や。セ首位を走る岡田彰布監督(66)率いる阪神は21日から2位・広島と敵地のマツダスタジアムで対戦する。

 広島には1・5ゲーム差をつけているものの、他の5球団で2勝4敗1分けと唯一負け越している。だが、20日の移動前に新神戸駅で報道陣に応対した指揮官は「そんなんもう、だいたい分かってる相手やからな。それよりも巨人に3連勝するやり方を(新井監督に)教えてもらわなアカン(笑い)」と余裕を漂わせ、番記者たちを笑わせた。

 首位に立っているとはいえ、同率最下位のヤクルトと中日とはわずか5差。ボタンを一つ掛け違えただけで、一瞬にしてBクラスまで転落してしまう危険性もはらんでいるだけに「3タテだけはアカンわ」と岡田監督も自身に言い聞かせるようにつぶやいた。

 広島、巨人との6連戦が終われば、いよいよシーズンの行方を大きく左右する交流戦へ突入する。開幕カードの相手は〝元・虎のプリンス〟こと新庄剛志監督(52)率いる日本ハムで、ここまでパ2位と奮闘中だ。その新庄監督は試合前にメンバー表を交換する際に、相手の監督や審判団と握手の代わりにハイタッチをするパフォーマンスを何度も行い、球場を沸かせている。

 岡田監督はオープン戦での対戦時はハイタッチすることなく握手のみ。それでも新庄監督は交流戦で「お願いはしますけど『アカンわ。おーん』って言われるかも」と再チャレンジしたい意向を示している。今度はどうするのか…。

「新庄監督のハイタッチには応じるのか?」と尋ねられると「ええオマエ、そんなん…。ウッフフフ…。やらんわ」とニヤニヤしながら一蹴。真意がどこにあるのかは定かでないが、相手の土俵には簡単に乗らない姿勢を示し、12球団最年長指揮官としての貫禄を存分に見せつけた。