女子プロレス新団体「マリーゴールド」の旗揚げ戦(20日、東京・後楽園ホール)は1539人超満員札止め(主催者発表)の観衆を集め、大盛況で幕を閉じた。全6試合はいずれも白熱の攻防が繰り広げられ、メイン戦にはともにスターダムから移籍したジュリア(30)と林下詩美(25)のツートップが出陣。試合は敗れたものの、豪華競演にファンは酔いしれた。いよいよ本格始動した新団体はどこに向かうのか。試合後のジュリアを直撃した。

 ――旗揚げ戦を終えて

 ジュリア 毎日旗揚げに向けた準備で目まぐるしく過ぎたんだけど、ふと落ち着いた時に、急に心臓がぎゅってなる日々が続いてた。会見からいろいろあったけど、結果こうやってたくさんの人が集まって、支えられて試合ができた。自分がファンだったころにチケットをギリギリで買えて、バルコニーの後ろで背伸びして見てた時の状態を自分たちでつくりあげることができるなんて思ってなかった。今日は本当に大成功!

 ――バックステージでは涙を流していた

 ジュリア 入場式から涙が出てた。選手一人ひとりが入場する時に聞こえるお客さんの歓声や熱気っていうのが裏にも伝わってきて、みんなでドキドキしてたんだ。あの高橋奈七永ですら「キャー」って言ってた(笑い)。団体の旗揚げを経験できるなんて人生であるかないかの貴重なこと。今日この日を迎えられたことに胸がぎゅーってなって涙が出たよ。

 ――Sareeeとも約5年ぶりに再会

 ジュリア 負けた…。それどころか「全部持っていったのボジラ」って言われてめっちゃくちゃ悔しかった。感極まってた気持ちが吹っ飛ぶくらい。でも同時にうれしくもあってさ。それは求めていた戦いに再び出合うことができたから。まだまだSareeeとは戦いたいし、他の選手たちにもSareeeとの〝戦い〟を感じてほしい。

 ――7月13日には東京・両国国技館に進出する

 ジュリア 本当にびっくり。個人的には思い入れのある会場。またその両国に一つ歴史をしっかり刻み込むために、そこまで必死に真剣に歩んでいきたい。ここからが私の力の見せどころだね。「まだ早かったね」にしてはいけない。「両国でやって満足」っていう問題ではないので、選手一人ひとりが両国でやることの重みを真剣に受け止めて、お客さんに「いいもん見たね、大成功だった」と言わせないと。もうやるっきゃない!

 ――両国でSareeeとの一騎打ちが決定

 ジュリア 絶対にやり返さなきゃいけない。Sareeeは「プロレスは戦いだから」って言ってたし、私も同じことも思ってやってきたから。やっぱり一番大事なのはリング上だと思うから、マリーゴールドのみんなで見せていきたい。

 ――今後の課題は

 ジュリア ここから始まるマリーゴールドの歴史、ストーリーで女子プロ界に旋風を起こさないといけない。1大会ずつ成功したらまた次、上を目指そうって絶対にステップアップを諦めちゃいけないし満足しないでほしい。そこがまだまだ足りないところだから、みんなその気持ちを持ってほしい。レスラーとして対戦相手とも世間とも戦っていく覚悟を持ってやらなきゃ。私は「うちらがやらなきゃいけないんだ」ってことをマリーゴールドのみんなに伝えていかないとね。