女子プロレス新団体「マリーゴールド」に早くも暗雲が垂れ込めている。20日の旗揚げ戦(後楽園)は大盛況のうちに幕を閉じたが、一夜明けて一転。団体エースのジュリア(30)が、右橈骨遠位端(みぎとうこつえんいたん)骨折と診断され、当面の間欠場することが発表された。7月13日には東京・両国国技館進出が決まったばかりだが、果たしてジュリアは間に合うのか――。

 旗揚げ戦のメインでジュリアは林下詩美とのコンビで元WWEのSareee&〝大怪獣〟ボジラと対戦し、試合中に右手首を負傷。一夜明けて主治医の検査により、右橈骨遠位端骨折と診断された。出場予定だった木村花さんのメモリアルマッチ(23日、後楽園)をはじめ、以降の大会も欠場することが発表された。

 取材に応じたジュリアは、開口一番「ファンのみんなにも所属選手にも、本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪。ケガの状態を「痛みはあったけど、病院に行くまでは『試合になれば大丈夫だろう』と思ってた。昨日は家に帰ってから、旗揚げ戦のアーカイブを入場式から最後まで2回も見て朝の8時にやっと寝た。でも病院に行ったら(骨が)折れていた」と説明した。

 前夜は負傷しながらも、28分6秒の激闘を繰り広げ、最後はSareeeに敗れた。「試合で気が抜けている時はケガしやすいけど、昨日は本当に集中していた。それでも思わぬところでハプニングはある。疲れていたとかではなくて運が悪かった…」

 旗揚げ戦では7月13日両国大会が発表され、第1弾カードでSareeeとの一騎打ちが決まったばかり。大会まで2か月もないが「中途半端な状態でSareee戦に出たくない。旗揚げ戦でケガして即欠場はかっこ悪すぎって思うけど、両国までには必ず復帰する」と約束した。

 欠場中も地方巡業を含め全大会に同行する予定で、「治療にしっかり専念しつつ、何かしらの形でお客さんの前に出るつもり。この間にやれることはあるし、試合をしていたらできないこともあると思うから、何でもやる。もう前は向いてる」と力強く口にした。

 ロッシー小川代表(67)は「ケガは仕方のないこと、ゆっくり治してほしい」と不運のエースをいたわる。旗揚げ早々の中心選手不在は団体にとって大きな痛手となるが、「プロレスは誰かがピンチの時には違う誰かが出てきたりする。プラスに考えて、他の選手にはチャンスが回ってきたと思ってもらいたいですね」と前向きに語った。

 4月の旗揚げ会見ではアクトレスガールズ勢の電撃合流で賛否を呼んだ。旗揚げ戦は1539人超満員札止め(主催者発表)の観衆を集めて大きな反響を呼び、一夜明けてエースの離脱…。常に話題を振りまく小川代表は「これがマリーゴールドじゃないですかね」。波瀾万丈の新団体からより一層目が離せない。