【The Ranking〜気になるモノを徹底調査(2)】新王者の少年時代のスターとは? 全日本プロレスの3冠ヘビー級王者・安齊勇馬(25)は春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」で優勝決定戦に進めなかったものの、2022年9月18日(対永田裕志)のデビュー戦からわずか1年半で、団体をけん引する存在に駆け上がった。

 そんな若き王者がプロを志す前の学生時代に憧れていたレスラーベスト3を告白。第1位には同じレスリング出身で「プロレス界の王」と呼ばれている鈴木みのるを指名した。「プロレスを見はじめた当時は、ルールも完全に理解しているわけではなかったけど、見た目のインパクトも強くて、試合を見ていて引き込まれた」と回想する。

 デビュー2戦目(22年9月19日)で鈴木とシングルマッチで対戦している。安齊は「ファンとして見ていたときに『こんな指の関節まで決められるんだ』と思っていて、実際に決められたときは痛くて必死に逃げながらも、ちょっと感動した」と振り返った。

 2位にAEWのケニー・オメガの名前を挙げて「新日本からDDTまで、とにかくプロレスラーとしての幅が大きい。どんなファンでも満足させて帰らせることができる」と説明。求められるものにしっかりと応えられる。それが「一流レスラーの証し」と力説した。

 3位には19年2月に引退するも今年1月にリング復帰した飯塚高史をチョイス。渋めの選択について「中学生のときに試合を見て、飯塚さんが目の前を通って『この人には勝てない』と直感的に感じた。これは逃げなくちゃダメだと思った」と語り、本能でランクインを決めたようだ。

 安齊は中大レスリング部先輩の諏訪魔からスカウトを受けて全日本に入団したが、憧れのレスラーらが進路選択に影響を与えたことは間違いない。若き王者は「自分が目標にされるプロレスラーにならないといけない」と明言。安齊に影響を受けたプロレスラーが誕生する日も、遠くはなさそうだ。