世代交代が加速か。大相撲夏場所は小結大の里(23=二所ノ関)が初優勝する一方で、他の上位陣はふがいなさを露呈。春場所で新入幕Vを果たした尊富士(伊勢ヶ浜)に続き、再び〝ちょんまげ力士〟に賜杯をさらわれる格好となった。

 横綱審議委員会の山内昌之委員長(東大名誉教授)は27日の会見で「幕内の下にいる力士たち、役力士の下にいる力士たちが優勝して、それが普通になるような事態。横綱大関をはじめ上位力士の奮起が、ますます必要になる。それがないと、番付というものが有名無実になりかねない」と危機感をにじませた。

 一方で、山内委員長は土俵の世代交代を実感。夏場所を国技館で視察した際には、次のように語っている。「これまでは世代交代が静かに進んでいると思っていたが、実際にはかなりドラスチックに進行している。四つ相撲の朝乃山と、押し相撲の貴景勝という2人の代表力士が1年ぐらい沈滞している間に、すごい勢いで新人が出てきましたから。全体的に、新しい力というものが明らかに台頭してきている」

 横審トップが横綱候補と目していた大関貴景勝(常盤山)と元大関の小結朝乃山(高砂)は、夏場所を含めてこの1年で休場を繰り返している。その間に、大の里ら若手の台頭を目の当たりにしたことで「(貴景勝や朝乃山より)もっと若い層から次代の横綱になるような人たちが出てくるのではないか」と予見した。今後の新旧勢力の戦いに注目だ。