ドジャース・大谷翔平投手(29)のあまりの人気ぶりにチームメートも気をもんでいる。17日(日本時間18日)に敵地デンバーでのロッキーズ戦に「1番・DH」でフル出場した大谷。5打数3安打1打点、2得点、1盗塁、1四球の大活躍を見せ、チームを勝利に導いた。

 開幕から1番で出場してきた切り込み隊長のベッツが死球による左手骨折で、長期離脱が避けられないチームの危機を、5月18日以来、今季2度目の1番打者を務めた大谷が救った。

 初回の第1打席こそ遊ゴロに倒れたが、その後、適時打、2本の二塁打と右へ左へ打ち分けて約1か月ぶりの猛打賞をマーク。さらに8回の第5打席では四球で出塁すると、すかさず二盗に成功。今季16盗塁目でMLB通算102盗塁とし、日本人歴代2位の松井稼頭央氏に並び、ダイヤモンドを縦横無尽に躍動した。

 いまや大谷はMLBのスター選手として、日本だけにとどまらず、世界的にもその一挙手一投足が注目の的になっている。この事態を米メディア「デンバー・ガゼット」は「ショウヘイ・オオタニショーへようこそ」と表現し、「MLB史上最大のFA契約金総額7億ドル(当時レートで約1015億円)の男は、どの都市でも大観衆を魅了する」と紹介。

 その上で、ドジャースのチームメートはどんな気分で大谷のメガスターダムを間近で見ているのかを、同僚のエンリケ・ヘルナンデス内野手(32)に取材したところ「ちょっとかわいそうだね。彼は野球場以外での生活がほとんどない。ビートルズの一員になったようなものだ」とおもんぱかったという。

 しかし、同メディアは「大谷へのスポットライトは特に個人的な不運に直面しながらも、依然として明るい」として伝えた。ここまでの大谷が悲壮感を感じさせず、その献身的な姿が周囲の心を打っているようだ。