米メディアのタンパベイ・タイムズらは10日(日本時間11日)に、未成年への性的虐待で起訴されたレイズのワンダー・フランコ内野手(23)と球団との残された契約の行方について触れた。

 かつてはドジャース・大谷翔平投手(30)以上の注目を集めていた超新星・フランコだったが、14歳の少女と性的関係を持った疑いで昨年7月10日から捜査を受けると、今年1月1日には裁判所の出頭要請に応じなかったため逮捕され、同月3日にはドミニカ共和国の検察当局から商業的・性的搾取とマネーロンダリングの容疑で告発された。

 2022年12月に関係が始まったとされる当時14歳の少女の母親も同じ容疑で告発され、フランコは同月9日に性的虐待と精神的虐待の容疑でも告発された。

 残された莫大な契約金の行方はどうなるのか――。地元紙のタンパベイ・タイムズは「19歳で野球界ナンバー1のプロスペクト、ワンダー・フランコは23歳までに終わる可能性がある」と題して記事を掲載。同紙は「選手が犯罪行為を犯したとしても契約を一方的に破棄するケースはほとんどない。選手側と示談を行うことがほとんである」と前置きすると「例えばドジャースでは、バウアーが性的暴行をしたとして告発されたときは(不起訴となったが)、選手として放出こそしたが契約金の残り2200万ドルは支払った」と元DeNAなどのバウアーの一件を例に過去の給与の支払い事例を説明した。

 一方で、過去に未成年者への性的暴行で有罪判決を受け、ベネズエラに強制送還されて契約を全面破棄された元パイレーツのバスケスの例も挙げ「レイズは同様な選択を取る可能性もある」との指摘もした。

 また、米メディア・ESPNも「フランコが懲役刑に服しプレーを続行できない場合は労使協定により契約を解除する可能性がある」と説明。一方で「レイズがフランコに支払い義務のある9年総額1億7400万ドルの行方はいまだ分からぬままである」と契約金の支払いについては現時点で不透明であることも強調した。

 万が一、フランコへの契約金の支払いが法的にも認められた場合、レイズは途方もない額の負債を負うこととなりそうだ。