ボクシングのWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ(22日、京都市体育館)、王者の寺地拳四朗(29=BMB)が、挑戦者の矢吹正道(29=緑)に10ラウンド(R)TKOで敗れ、9度目の防衛はならなかった。

 序盤はジャブで組み立てる本来の動きを見せたが、ポイントは相手に流れる展開。そのため足を止めての打ち合いを余儀なくされ、右目から大流血の末に最後は相手のラッシュにのまれた。試合後はノーコメントだったが、テレビ中継で解説を担当した元3階級制覇王者の長谷川穂積氏に声をかけられ号泣するなど無念の敗戦となった。

 当初は10日に予定されていた一戦は、自身の新型コロナウイルス感染が8月25日に判明。約10日間の自宅隔離となり練習を再開できたのは今月6日だった。復帰後にすぐに試合を迎えるに調整や準備を不安視される中でも本人は問題なしをアピールし続けたが、やはり本調子とはいえなかった。

 報道陣の代表取材に応じた実父で所属ジム会長の寺地永氏は「コンディションは悪くなかった。でも調子はベストではない。10Rまでに終わらせられると思ったがスタミナが切れたのかな。(今後は)今のところは何とも言えない。本人次第なので僕からはやめろとも続けろとも言えない」と語った。

 元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏の国内連続防衛記録V13超えを確実に射程に捉えていたが「本気で狙いにいったので精神的なショックは大きいと思う」(寺地会長)。ここから再起は図れるか。