〝珍偉業〟は実現するか。28日のオリックス戦(ZOZOマリン)に勝てば1970年以来51年ぶりのマジックナンバー「18」が点灯するロッテ。悲願のリーグ制覇に向け着実にカウントダウンが進む中、チーム周辺では別の偉業にもひそかに注目が集まっている。〝幕張の新韋駄天〟こと和田康士朗外野手(22)の盗塁王が現実味を帯び始めているからだ。

 今季盗塁数は「24」。西武・源田とともにリーグトップを走るが、和田の注目すべき数字は何と言っても試合数と打席数に対する盗塁の数だろう。源田が今季101試合で443打席に対し、和田は87試合の出場で打席数はわずかに「19」。つまり盗塁数が打席数を上回る珍現象を引き起こしているのだ。この背景には和田の出場機会が主に代走であることが要因だが、今回のような極端に打席数が少ない中での盗塁王獲得となれば長い球史をひもといても異例中の異例となる。

 しかも和田は今季、計27回の盗塁を試み、失敗はわずかに3回。盗塁成功率は88・8%を誇る。昨季パの盗塁王に輝いたソフトバンク・周東の盗塁成功率(89・3%)にはわずかに及ばないものの、相手バッテリーの警戒をかいくぐってのこの数字は秀逸と言える。

 今季スタメン出場は1試合のみ。現在のパ・リーグの混戦模様を鑑みれば打力で劣る和田が今後も先発出場できる可能性は低い。それでも黒子に徹しジワジワと存在感を高める快足は今や1点をもぎ取るチームの攻撃に欠かせないピースになりつつある。

 ロッテの残り試合数は24試合。和田はリーグ優勝とともに自らの快挙を成し遂げられるのか。韋駄天の脚から目が離せない。