青森県鶴田町の廻堰(まわりぜき)大溜池(津軽富士見湖)に、白い花に覆われた小さな“島”が出現し、見ごろを迎えている。

 鶴の舞橋観光ガイドの竹浪正顕会長(76)によると、「花の島」の正体はバラ科リンゴ属のズミ(ミツバカイドウ)の木。田植えを前に水位が上がるこの時期、上の部分だけが水上に残り、島のように見える。場所は湖の北側エリアで、観光名所である「鶴の舞橋」からは200メートルほど離れた位置。湖岸からも見ることができる。

 青空の広がった4日、竹浪会長の案内で船に乗り、湖上から撮影した。高さが5メートルほどの島は、枝いっぱいに白い花をつけたその姿を水面(みなも)に映し、雪の残る岩木山と見事に“共演”していた。

 近づくと、花のつぼみは鮮やかなピンク色。自身も初めて船上から見たという竹浪会長は「遠目では“白い島”だが、近づいたらピンクの花であることが分かり驚いた。すごくきれいだった」と喜んでいた。